第66回 平和賞(S3)

【予想】
◎ジョーロノ
〇サウスワールド
▲マカベウス
△ワールドリング
△ハートプレイス

 2戦目にイキナリの千四で同厩舎の素質馬ランリョウオーに競り勝ったレースが実に優秀。前走の鎌倉記念は展開が厳しかったジョーロノの逃げ切りに期待。折り合えばサウスワールドとの行ったまま。マカベウスが距離を味方に割って入る。

【レース】
やや躓き気味に出たジョーロノですが、他に主張する馬がおらず楽にハナ。サウスワールドが2番手は想定通り。ハートプレスが4番手。マカベウスとワールドリングは中団でスローペース。勝負処から進出したマカベウスが前に接近して直線へ。残り100で先頭に立ったマカベウスが、余裕十分の楽勝。ジョーロノが2着に粘り、渋く脚を伸ばした道営ハートプレイスが3着。

【上位馬の寸評】
1着 マカベウス
 この日はプラス14キロの501キロ。全く太目感なく成長分。落ち着き払って精神面でも安定。レースは本田騎手が多少気合をつけて中団6番手。勝負処から反応良く進出して3コーナーでは内4番手。直線は外に切り替えて残り100で先頭。危なげなく突き抜けました。兄弟馬はスピードの勝ったタイプですが、こちらは異質。クラシックレースの有力候補。

2着 ジョーロノ
 この日は増減なしの468キロ。活気がありいかにもスピードタイプという体型。レースはやや躓き気味に出たものの、楽にハナ。溜め逃げを打って後続を引き付ける形。最後の直線では一旦2馬身リードしましたが、相手の切れ味に屈して2着。距離延びていいというイメージは沸かない。

3着 ハートプレイス
 この日はマイナス10キロの470キロ。全く細い感じはなく、キッチリ仕上げてきたと判断。レースは出たなりに外4番手から。勝負処の反応ひと息でしたが、最後の直線では渋く脚を伸ばして3着。道営勢の層の厚さを再認識。

4着 ワールドリング
 この日はプラス7キロの503キロ。馬体をフックラ映して落ち着きも伴い好仕上がり。レースは外6番手からでほぼマカベウスと同じポジション。ただし勝負処で反応の差を見せつけられて一旦置かれる形。ソコソコ詰めて4着は現状の力量。

6着 サウスワールド
 この日はプラス6キロの474キロ。適度な気合乗りで毛ヅヤも良く文句なし。レースは逃げるジョーロノの2番手から。想定通りのポジションで4コーナーでは並び駆ける体勢でしたが、意外に追ってから味がなく6着。距離が延びると良くないのか…。

第30回 埼玉新聞栄冠賞(S3)

【予想】
◎リッカルド
〇タービランス
▲ホーリーブレイズ
△ファルコンウィング
△リンゾウチャネル
△オールブラッシュ

 近走はマイル路線で再び存在感のリッカルドですが、かつての実績からこの距離は全く問題なし。相手関係からここはチャンスとみました。休み明けでもタービランス本線。

【レース】
 ファルコンウィングが定番の逃げ。向流しで4番手に上がったリッカルドが3コーナーでは2番手。内からタ-ビランスが接近して4番手にホーリーブレイズ。最後の直線は中を割ったタービランスが競り勝って1着ゴール。

【上位馬の寸評】
1着 タービランス
 この日はプラス4キロの540キロ。休み明けでも好調時の変わらぬ気配で気合乗りも良好。レースは序盤から積極的な運び。離れた2番手グループのインを追って追走。一旦はリッカルドに先を越されましたが、最後の直線では2頭を間を割って競り勝ちました。高齢を迎えましたが勝負強い走りは健在。次走も当然注目。

2着 リッカルド
 この日は増減なしの500キロ。こちらも高齢9歳ですが、活気のある振る舞いは年齢を感じさせません。レースは向流しで4番手に上がり、3コーナーでは2番手。逃げるファルコンウィングに1馬身差で直線へ。最後はタービランスに競り負けましたが、渋く脚を伸ばして連対は確保。力通りの競馬と言えるでしょう。

3着 ファルコンウィング
 この日はプラス8キロの494キロ。地元戻りで馬体を増やし、落ち着きも伴い充実。レースは内枠から無理なくハナ。緩みないラップで後続を4馬身ほど離しての逃げ。早目に動いリッカルドが接近して来ましたが、1馬身リードして直線へ。最後は3頭の競り合いに敗れたものの、58キロ同士で古豪を相手に善戦と、耐久力アップを再度アピール。それと道中で息を入れる競馬も形になってきた感じです。

4着 ホーリーブレイズ
 この日はプラス4キロの482キロ。体型的なモノでコロンと映りますが、活気があり好気配。ブリンカー装着。レースは好スタートから出たなりの競馬で下げる格好になり内6番手から。向流しから徐々にポジションを上げて3、4コーナーでは離れた4番手。最後の直線は外から詰めて差のない4着。ブリンカー効果もあったようで収穫のある内容。転入緒戦の東京記念トライアルを思い起こせば、再びチャンスを掴み日も近い。

5着 ロードアルペジオ
 この日はプラス5キロの499キロ。馬体をフックラ映して好気配。レースは後方から直線のみの競馬で差のある5着。展開に乗じて力通りの競馬。

第19回 鎌倉記念(S2)

【予想】
◎ナジャ
〇ジョーロノ
▲ピースフラッグ
△リーチ
△セイカメテオポリス
△トーセンウォーリア
△ヴァヴィロフ

 ハイレベルの中でも牝馬ナジャに注目。一介の逃げ馬というイメージはなく素質相当。展開不問で混戦を断つと判断。3戦3勝ジョーロ以下も魅力一杯。

【レース】
 逃げ争いを制したのはジョーロノで、2番手にピースフラッグ。やや内がゴチャついてリーチは一歩引く形。その手前にナジャ。早目に動いたのがヴァヴィロフで、セイカメテオポリスは中団。ペースはやや速目。前2頭がやや水を開けて直線に向きましたが、4コーナー5番手に取り付いたリーチが、残り100でまとめて交わして先頭。内から突っ込んできたセイカメテオポリスを首差抑えて1着ゴールを駆け抜けました。

【上位馬の寸評】
1着 リーチ
 この日はマイナス1キロの507キロ。均整の取れた好馬体に落ち着きも伴い好気配。レースはスタンド前でややゴチャつき一歩引く形。中団7番手からの競馬。勝負処から動いて4コーナー5番手。決して手応え抜群というわけではありませんでしたが、渋く脚を伸ばして残り100で先頭。凌ぎ切りました。初距離に初の左回り、少々不利を被りながらの勝利。収穫の大きな内容で、レースぶりから今後距離が延びても対応できそうです。

2着 セイカメテオポリス
 この日はマイナス1キロの514キロ。馬っぷり上々で初コースを気にする気配もなし。レースはダッシュひと息で中団7番手から。4コーナーではまだ前との距離はありましたが、直線は内に突っ込んで勝ち馬に迫る勢いの2着。小回りコースを克服してのこの走りは高評価。レースぶりから距離延びて更に持ち味が生きそう。

3着 ジョーロノ
 この日はプラス4キロの468キロ。いくらかコロンと映りますが、これは体型的なモノ。気合も乗って好調キープ。レースは好スタートから無理なくハナ。緩みないペースでレースを引っ張り直線へ。絡んで来たピースフラッグを振り切りましたが、内外から殺到されて3着。展開を考えれば致し方ない結果で持ち味は十二分に発揮。ただし距離が延びていいタイプという感じはしない。

4着 サンエイウルフ
 この日はプラス1キロの499キロ。落ち着きがあり一連の好調キープ。レースは速目の流れに後方11番手からの競馬。この馬としては置かれる競馬を余儀なくされましたが、4コーナー手前からマクり上げて4着。展開に乗じたとはいえ、ブービー人気ながら対戦比較で分の悪い相手に先着。新味発揮で今後も注目。

5着 ナジャ
 この日はプラス6キロの456キロ。数字以上に馬体を大きく見せて適度な気合乗り。申し分なし。レースはスタートは普通でも、スタンド前でややゴチャつくシーンがあり、馬が気を遣う面も。一応内4番手に収まりましたがリズム? そのためか道中の手応えひと息。それでも懸命に差を詰めてきましたが5着まで。キャリアの差が出た格好で、次走で改めて注目したい。

7着 ピースフラッグ
 この日はマイナス7キロの506キロ。体付きがひ切りまし更に状態アップ。レースはほぼ出たなりにジョーロノの2番手から。道中の折り合いはスムーズ。勝負処からも付かず離れずジカ付けの形でしたが、最後の直線で追い出してからが案外。やや拍子抜け。本質逃げ馬ということなのか…。

第17回 レディスプレリュード(Jpn2)

【予想】
◎レーヌブランシュ
〇プリンシアコメータ
▲マドラスチェック
△マルシュロレーヌ
△シネマソングス

 初の古馬相手にサバイバル戦になったブリーダーズGC。一旦置かれながら辛抱強く詰めたレーヌブランシュのレースぶりは見処満載で、ペース慣れも見込んで◎。ただし、基本は上位4頭のBOX。

【レース】
 先手主張のアッキーに、マドラスチェック、プリンシアコメータの並びはほぼ想定内。それを追ってレーヌブランシュ。中団に控えたのがマルシュロレーヌ。ペースはスロー。4コーナーで先頭に並び駆けたマドラスチェック。マルシュロレーヌが手応え良く接近。最後の直線は、一旦はマドラスチェックが先頭に立ちましたが、間髪入れずそれを交わしたマルシュロレーヌが、上がり馬の勢いを見せつけました。

【上位馬の寸評】
1着 マルシュロレーヌ
 この日はマイナス5キロの461キロ。前走に続いて減らしていますが細目感なし。落ち着きがあるのも好感。レースは出たなりに外7番手から。先行ペースでも川田騎手が慌てず騒がずいつもの運び。手応え良く4コーナーでは4番手。最後の直線は残り150で先頭に立ち、危なげなく押し切りました。好走パターンで運んだ既成の実力処を物の見事に一刀両断。ダートに切り替え2連勝の実力は本物です。

2着 マドラスチェック
 この日はマイナス5キロの505キロ。馬体をフックラと映して相変わらずの好気配。レースは標的になった前走を踏まえ、アッキーに行かせて2番手から。スローペースにもスムーズな運び。4コーナーで先頭に立ち、これを追うプリンシアコメータよりも脚いろ優勢。普通は勝ったという競馬ですが、勝ち馬に想定外の脚を使われて2着。相手が悪かったというところで、自分の力は出し切りました。

3着 プリンシアコメータ
 この日はプラス4キロの492キロ。いつも良く見せる馬ですが、毛ヅヤ上々で好調間違いなし。レースは岩田騎手が気合をつけて外3番手。マドラスチェックをマークして行く形は理想。しかも先行ペース。ただし勝負処での反応ひと息で脚を使って追い駆けることに。その分、最後の直線は伸び脚を欠いて離された3着。不満の残る内容ですが、このペースならもっと思い切って行ってしまった方が良かったのかも。

4着 レーヌブランシュ
 この日はマイナス12キロの454キロ。体重的には勝った関東オークスとほぼ同じ。決して細目感はありませんが、成長期にある3歳だけにやや不満も。レースは松山騎手が気合をつけて外5番手から。ブリーダーズと同様に先輩実力馬を追う形。ただし勝負処から動いて来たマルシュロレーヌとの脚いろの差は歴然。内を突いて目イチに追ったものの離された4着が精一杯。現況古馬相手ではここまでか…。

5着 サラーブ
 この日は増減なしの502キロ。遠征帰りですが、春シーズンの好調時と何ら変わらず好気配。レースはでたなりに離れた6番手で自分のペースを堅守。ただしペースが緩むことがなかったので動くタイミングが見出せず、流れ込んでの5着が精一杯。これが実力ということか。

第54回 東京盃(Jon2)

【予想】
◎コパノキッキング
〇ジャスティン
▲サブノジュニア
△ヤマニンアンプリメ
△マテラスカイ
△ブルドッグボス
△ラプタス

 昨年の東京盃は先手を散り切ってハイラップの逃げ。二の脚を使って突き放したコパノキッキング。ここ照準に好仕上げならその再現に期待。当然ジャスティンが相手本線。

【レース】
 マテラスカイが出遅れてコパノキッキングがダッシュひと息。好スタートを決めたクルセイズスピリツが逃げてジャスティン、サイタスリーレッドの並び。ラプタス、ヤマニンアンプリメと続いてブルドッグボスは中団。コパノキッキング、サブノジュニアは後方から。3、4コーナーで先頭に立ったラプタス、手応え良く追走のジャステイン、4番手以下を離して直線へ。残り200で先頭に立ったジャスティンが、末脚伸ばすブルドッグボス、コパノキッキングを抑えて1着ゴール。

【上位馬の寸評】
1着 ジャスティン
 この日はプラス4キロの489キロ。東京スプリントの時よりも落ち着きがあり馬体もフックラ。心身ともに成長が窺えます。レースはスタートはそうでもありませんが、ほぼ馬なりで2番手へ。勝負処から動いたラプタスをやり過ごして3番手に控え手応え良く直線は外へ。残り200で先頭に立ち、追い込み勢を退けました。着差や時計以上に中身の濃い走りで、更なる成長を確信。やはり千二ベスト。

2着 ブルドッグボス
 この日はプラス10キロの520キロ。馬体増は戻した分。活気があり年齢を感じさせません。レースは御神本騎手が気合をつけて中団8番手から。4コーナーでは6番手。終いは外肉薄して2着。他馬より斤量を背負いながら10秒台の高速決着に対応できたのは立派。当然JBCでは地方の顔。

3着 コパノキッキング
 この日はプラス4キロの494キロ。馬体増好感でうるさい面も見せずなかなかの好気配。レースはスタートひと息で後方10番手から。極力脚を溜める競馬で正味直線勝負。切れ味鋭く大外詰めて3着と地力を発揮しましたが、全体的にはやや消化不良のイメージ。ポジション、スパートのタイミング等、誤算もあったのでは…。JBCでの逆転は十分可能。

4着 ラプタス
 この日はプラス6キロの462キロ。南関初登場ですが、仕上がり切った馬体で見た目のインパクトは今イチ。レースは幸騎手が多少気合をつけて外3番手へ。勝負処から動いて3、4コーナーで先頭。これを追うジャスティンに抵抗して結構頑張っていましたが、残り100で力尽き吸収される形。ただし大外枠からあの走りですからスピード能力非凡。実績通り千四までなら交流重賞でも主役級。

5着 サブノジュニア
 この日はマイナス5キロの536キロ。おっとりした風情はいつも通り。状態はハイレベル安定。レースは矢野騎手が気合をつけて外11番手から。ポジションを上げられず、正味直線勝負で内詰めて5着。10秒台の高速決着は厳しかったのかもしれませんが、外枠が響いたのも事実。JBCでも引き続きマークしたい。

第67回 日本テレビ盃(Jpn2)

【予想】
◎ミューチャリー
〇ダノンファラオ
▲デルマルーヴル
△アナザートゥルース
△ロードブレス
△アングライフェン
△ヒカリオーソ

 マイルグランプリは自信満々、ジックリ運んで測ったように差し切ったミューチャリー。やはり千六~千八あたりが一番合う感じ。地元ベターだしこのレベルの交流なら勝てるとみました。ダノンファラオ本線に手広く。

【レース】
 捨て身で逃げるサルサディオーネにアナザートゥルースが競りかけて33秒8~46秒1の猛ラップ。これを追ってダノンファラオ、ロードブレス、アングライフェン、ミューチャリー、デルマルーヴルと縦長バラバラの展開。3コーナー先頭に立ったアナザートゥルースが2馬身リードして直線に向きましたが、2番手以下が殺到。その中でも反応鋭く伸びたロードブレスが突き抜け、展開に乗じたデルマルーヴル2着、ストライクイーグルが3着と健闘。

【上位馬の寸評】
1着 ロードブレス
 この日はプラス1キロの507キロ。目立つ馬っぷりに適度な気合乗り、毛ヅヤも上々。レースは三浦騎手が気合をつけて離れた4番手から。勝負処から動いて4コーナーでは2番手グループの一角。残り200で単騎先頭に立ち、危なげなく1着ゴールを駆け抜けました。正攻法の競馬で堂々たる勝ちっぷり。ダート路線に切り替え素質開花。かなりの伸びシロがありそうで、一躍交流路線の主役級に。

2着 デルマルーヴル
 この日はプラス1キロの500キロ。馬体をフックラと映し好気配。調子の波の少ない馬で高値安定。レースは離れた中団7番手から。この馬の脚質とペースを考えれば妥当なポジション。勝負処からマクって出て先行グループに接近。外詰めて2着はほぼ力通りの競馬。安定勢力ではあるものの、メンバーのレベルが上がったり他馬の大駆けに遭うとこういったケースが再三。

3着 ストライクイーグル
 この日はマイナス2キロの506キロ。休み明け東京記念が大敗ですが、気合が乗って悪くない。レースは森騎手が気合をつけて離れた8番手から。ペースが速くかなり追走に骨を折りましたが、終いは辛抱強く脚を伸ばして3着。展開がバラけて流れが向いたとはいえ、衰えなしをアピールする大健闘。条件さえ整えばマダマダ活躍できる。

4着 ミューチャリー
 この日はプラス2キロの475キロ。馬体をキープしていつもより落ち着いていたのは好感。レースは出たなりに内6番手からの競馬。ちょうどいいポジション。前4頭を追う形で直線へ。これはと色めき立ちましたが、伸びひと息で4着は完全に力負けの感じ。やはりベストは千六か…。このメンバーで一発狙うならもっと我慢を決め込むのがいいのか…。

5着 アナザートゥルース
 この日はプラス9キロの493キロ。若干余裕のある造りですが、悪くはない。兄サウンドトゥルーと雰囲気酷似。レースはスタートを決めて逃げる姿勢でしたが、サルサディオーネも当然行く気満々で競り合う破目に。3コーナーでこれを振り切って先頭。2馬身リードして直線に向きましたが、さすがに無理が祟り終い一杯。ただしシビアな競馬を経た次走は、改めて注目。

7着 ダノンファラオ
 この日はプラス13キロの531キロ。躍動感があり見映えしますが、さすがに馬体はやや立派過ぎ。レースはレースはスタートひと息。道中離れた3番手から追って前2頭を追走。4コーナーで2番手に上がりましたが、終いは甘くなり7着。今回はあくまでも叩き台とみるべきか。スケールの大きな馬っぷり魅力の3歳。大差負けから豹変したジャパンDDがあり、叩いた次走は怖い。

第1回 ゴールドジュニア(S3)

【予想】
◎マカベウス
〇サウスアールド
▲ソウマトウ
△アランバローズ
△ファルキート
△セイカメテオポリス
△マテーラフレイバー

 器の大きさを感じさせる走りで2連勝のマカベウスはクラシックレースの有力候補は間違いなし。現時点での完成度でも上回っており無傷での重賞Vに期待。諸々のハンデはあってもサウスワールドを相手に注目。

【レース】
 内枠から好スタートを決めたアランバローズの逃げは想定通り。サウスワールドは内3番手、マカベウスは後方からで平均ペース。5馬身リードして直線に向いたアランバローズ。終い1ハロンに13秒9を要しながらも前半の貯金で楽におつりがきて逃げ切り。外追い込んだマカベウスが2着。

【上位馬の寸評】
1着 アランバローズ
 この日はプラス8キロの434キロ。休養を入れての馬体増は好感。意外に落ち着きもあり好気配。レースは好スタートから左海騎手が気合をつけてハナ。勝負処からリードを広げて5馬身のリードを保って直線へ。終い甘くなったものの危なげなく逃げ切り27秒0もなかなか優秀。かなり行きたがる気性で距離延長に一抹の不安はありましたがスピードで制圧。距離延びていいというタイプではなくクラシック云々は? いずれスプリント路線が中心になりそう。

2着 マカベウス
 この日はマイナス6キロの487キロ。体つきが引き締まっていい感じ。レースは外枠もあり後方11番手から。勝負処から追い上げを図ったものの4コーナーではまだ中団。それでも懸命に脚を伸ばして混戦の2着争いを制しました。今回に関しては枠順と展開が明暗を分けた感じ。兄弟馬がスピードの勝ったタイプだけに何とも言えませんが、レースぶりからは距離が延びて良さそう。

3着 サウスワールド
 この日はマイナス5キロの463キロ。いかにもサウスヴィグラス産駒という感じの馬。気合が乗って悪くない。レースは笹川騎手が気合をつけて内3番手から。最後の直線は内を突いて一旦は2番手に上がりましたが、ひと息甘くなり3着。諸々のハンデを考えれば上々の滑り出し。距離はこなしそうなタイプで今後も注目株。

4着 セイカメテオポリス
 この日はプラス4キロの515キロ。パワフルな好馬体。ただし休み明けでひと息重目の感じも。レースは出たなりに5番手から。流れに乗って運び、最後の直線は内を突いて4着。切れる脚は使えませんでしたが、これを叩いての変わり身は見込めそう。

5着 フォルメッシ
 この日はマイナス5キロの449キロ。馬体をフックラ映して好調キープ。レースは張田騎手が気合をつけて内8番手から。最後の直線も内を狙って展開に乗じて脚を伸ばし5着。自分の力だけは走れた感じ。

第57回 東京記念(S1)

【予想】
◎ホーリーブレイズ
〇ストライクイーグル
▲サウンドトゥルー
△リンゾウチャネル
△トーセンブル
△サブノクロヒョウ
△ワンフォーオール

 混戦ムードが漂っていたトライアルで1頭だけ別次元の走りを見せたホーリーブレイズ。時計も極めて優秀。叩いて更に体調が整ってきたとあればここも信頼。当然相手はストライクイーグルとサウンドトゥルー。

【レース】
 好スタートを決めたホーリーブレイズがハナに行ってリンゾウチャネル、ジョースターライトの並び。内4番手にストライクイーグル、その外にサブノクロヒョウ。サウンドトゥルーは中団外目。ペースはスロー。2周目3コーナー手前でリンゾウチャネルが先頭に立ち、ホーリーブレイズは置かれ気味になりピンチ。抜群の手応えでサウンドトゥルーが接近。直線半ばで先頭に立ったサウンドトゥルーのワンサイド勝利。渋く脚を伸ばしたサブノクロヒョウが2着。

【上位馬の寸評】
1着 サウンドトゥルー
 この日はプラス2キロの471キロ。入念に乗り込まれて太目感なし。淡々とパドックを周回する姿は枯淡の境地。レースは森騎手が少々気合をつけて出して外10番手から。向流しの中間あたりから進出を開始して3コーナーでは早くも3番手。4コーナーでは抜群の手応えで先頭に並びかける勢い直線半ばで先頭を奪うと離す一方のワンサイド勝利。高齢馬の休み明けに不安もありましたが、やはり長距離戦では年季が違う。

2着 サブノクロヒョウ
 この日はプラス6キロの495キロ。これもパドックでは大人しい馬で、特に目立つ気配ではないものの順調。レースは積極的に飛び出して5番手から。2周目勝負処からも追って前を追走。サウンドトゥルーが千切って2着争いがもつれる形。そこに乗じてジリジリ脚を伸ばして2着はいかにもこの馬らしい走り。やはり前々の競馬が似合うし衰え皆無。

3着 リンゾウチャネル
 この日はプラス4キロの509キロ。相変わらず馬っぷりが冴えているし適度な気合乗り。レースは好スタートから逃げるホーリーブレイズをマークする形。ペースが遅く、道中は抑え切れない手応え。3コーナー手前で先頭を奪いレースをリード。ただしサウンドトゥルーに早目に来られ、直線半ばで力尽き3着。目下の充実ぶりは示した内容で、レースぶりからは二千以下がベターか。

4着 サーヒューストン
 この日はマイナス3キロの493キロ。馬体をフックラと映し毛ヅヤも上々。申し分のない気配。レースは藤本騎手が気合をつけて外6番手から。勝負処でやや置かれ気味になり、流れ込む形で離された4着はほぼ力通りか。

5着 バンズーム
 この日は増減なしの491キロ。9歳高齢で特に変化なしですが、決して悪くはない。レースは出たなりに後方から進め、ソコソコ詰めて離された5着。直線勝負に徹してこの馬の競馬。

7着 ホーリーブレイズ
 この日はマイナス4キロの475キロ。やや太目に映る体型ですが、前走もこんな感じで圧勝なら問題なし。レースは好スタートから単騎マイペース。ただし、勝負処を前にリンゾウチャネルに交わされて3番手へ後退。必死に前を追いましたが、盛り返す脚はなく離された7着に終わりました。逃げの手が裏目に出たか…。

11着 ストライクイーグル
 この日はマイナス1キロの508キロ。馬体は仕上がっていますが、上半期の好調時に比べると活気今イチ。レースは御神本騎手が気合をつけて内4番手から。前を行くホーリーブレイズが早目に交わされ、その直後にいた影響もありますが、ポジションを下げて全く見せ場なし。内枠でこの形は負けパターンとも言えますが、今回に関しては体調も整っていなかった様子。

第27回 アフター5スター賞(S3)

【予想】
◎ブロンディーヴァ
〇サブノジュニア
▲キャンドルグラス
△カプリフレイバー
△アンサンブルライフ

普通はサブノジュニアですが、ここは斤量差も見込んで3歳馬ブロンディーヴァに期待。崩れ知らずのキャンドルグラスに3歳快速カプリフレイバーを加えた4頭の競馬。

【レース】
 注目の逃げ争い。外枠からダッシュを決めたエッシャー、サンダーマックスにクルセイズスプリツ、サイタスリーレッドが加わり、取り切ったのはクルセイズスピリツ。若干後れを取ったカプリフレイバーも仕掛けて3番手へ。先行5頭から離れてキャンドルグラスにブロンディーヴァ。サブノジュニアは後方インに待機。勝負処でカプリフレイバーは手応え怪しくなり離され加減。キャンドルグラスにブロンディーヴァ、更にはフランシスコダイゴも接近して直線へ。一旦は横一線の争いになりましたが、中を割ってサブノジュニアが抜け出し、外詰めたキャンドルグラスが2着と実績上位の古馬が地力を発揮。

【上位馬の寸評】
1着 サブノジュニア
 この日はプラス13キロの541キロ。デビュー以来の最高体重。一見して立派に映りますが、ゆったりおっとりの気配はいつも通り。要は中身の問題ですが、仕上げに問題なしと判断。レースは出脚ひと息で内11番手から。特に矢野騎手が急かす感じではなく自分のペース。4コーナーでもまだ中団でしたが、最後の直線は中を割って豪快にフィニッシュ。地力の違いがマザマザ。念願の重賞制覇を果たし、秋のビッグタイトルも視野に。

2着 キャンドルグラス
 この日はマイナス5キロの502キロ。淡々と堂々とパドックを周回する姿はいつも通り。レースは好スタートから御神本騎手が気合をつけて離れた6番手から。先行5頭を睨んで絶好のポジション。4コーナーでは5番手。最後の直線は外に切り替えて一瞬抜け出すシーンもありましたが、サブノジュニアの豪脚の前に無念の2着。正味目イチですが、サブノより1キロ背負ってこの走りですから、やはり交流重賞でも上位を狙えるレベル。

3着 ブロンディーヴァ
 この日はプラス8キロの529キロ。全く重目感なく馬体増は重質の証。レースは今野騎手が多少気合をつけてキャンドルグラスの直後7番手から。超ハイラップに戸惑う様子もありましたが、マクり上げて4コーナー接近。最後の直線は外から詰めて3着。軽量をもってしても現段階での力の差を痛感させられる内容でした。

4着 ライクアロケット
 この日はプラス6キロの461キロ。スッキリした体付きの馬で増やしてきたのは好感。レースはダッシュひと息で後方10番手から。展開に乗じて自分の時計だけ走って4着ですが、メンバーを考えれば大健闘。千二路線で本当に安定してきました。

5着 クルセイズスピリツ
 この日はマイナス2キロの475キロ。いかにもサウスヴィグラス産駒という雰囲気は1、2着馬と共通。レースは敢然と逃げ争いに加わり、枠の差で行き切る形。終始サイタスリーレッドに絡まれましたが、結構頑張って5着入線。やはり先手を取り切ると容易には止まらない。

12着 カプリフレイバー
 この日はマイナス4キロの508キロ。ひと頃よりも馬体を減らして迫力は今イチですが、マズマズの仕上がり。レースは他の逃げ先行タイプに比べると出脚ひと息。脚を使って3番手に行く形。勝負処で前2頭に離され、最後の直線はズブズブ。古馬相手のシビアな競馬にキャリア不足を露呈しましたが、これを糧に成長期待。

第17回 スパーキングサマーカップ(S3)

【予想】
◎トロヴァオ
〇グレンツェント
▲ハルディネロ
△トキノパイレーツ
△ヒカリオーソ
△ブラックジョー
△リッカルド

 7歳とはいえ今が旬を思わせるトロヴァオ。昨年2着以上の勢いで参戦なら、人気的にも狙い目とみました。当然グレンツェントが本線。

【レース】
 逃げ想定のブラックジョーが意外にダッシュ利かず、外からハルディネロがハナ。ヒカリオーソ、ブラックジョーと続いてその外にトロヴァオ、内にトキノパイレーツ。中団にリッカルドとグレンツェント。道中は前3頭が後続を離す形でもペースは落ち着きスローに近い平均。早目に動いたのはリッカルドで3、4コーナーでは2番手に進出。トロヴァオも追って追走し、仕掛けをワンテンポ遅らせたグレンツェントも接近して直線へ。残り100で一旦はリッカルドが先頭に立ちましたが、これをゴール寸前捕らえてグレンツェントが勝利。3着にトロヴァオ。

【上位馬の寸評】
1着 グレンツェント
 この日はマイナス1キロの473キロ。活気があり非常にいい感じ。レースはほぼ出たなりに内7番手から。道中で動きがあった際にもジックリ溜めて末脚を温存する形。4コーナー手前から一気に動いて前を射程圏内へ。最後の直線は外伸びて測ったように差し切りました。テン乗りの伊藤裕騎手が、人気の重圧にもめげず沈着冷静なレース運び。馬もそれに応えてマイラーとしての天下一品の実力をアピール。

2着 リッカルド
 この日は増減なしの500キロ。年齢を感じさせぬ気合乗り十分の好馬体。レースはスタートを決めて外6番手から。向流しの中間過ぎから早目に進出を開始。3、4コーナーでは2番手に取り付く積極策。最後の直線、残り100で一旦先頭に立ちましたが、ゴール寸前グレンツェントの強襲に屈しました。昨年後半からマイル路線に固めて折々に存在感を発揮。とにかく元気です。

3着 トロヴァオ
 この日はプラス2キロの471キロ。以前に比べると格段に落ち着きがでたし、キリッとした馬体の造りで申し分なし。レースはほぼ馬なりで離れた外4番手から。ペースとこの馬の脚質を考えると理想のポジション。早目にスパートをかけたリッカルドに少々後れを取りましたが、追って追走。最後は外から詰めて3着。仕掛けのタイミングの差もありますが、グレンツェントには力負けの感じ。

4着 ハルディネロ
 この日はプラス4キロの485キロ。馬体フックラ、適度な気合乗りで好調キープ。レースはテン乗りの臼井騎手が勢いをつけて先手主張。ほぼ自分のペースでレースを引っ張りましたが、最後は実力処に交わされて4着。比較的差しの利く馬場を考えれば悪い内容ではなく、重賞でも楽に通用のメドが立ちました。

5着 トキノパイレーツ
 この日は増減なしの472キロ。落ち着きを伴いパドックを周回する姿に好調を確認。レースは好スタートからテン乗りの櫻井騎手が気合をつけて内5番手から。勝負処からは追って追走、最後の直線は内を突いて水の開いた5着。最近なかなか勝ち切れないように、やや頭打ちの感じも。

6着 ヒカリオーソ
 この日はプラス6キロの472キロ。馬体増好感で落ち着きもあり好気配。レースはテン乗りの阪上騎手が気合をつけて外2番手から。本来の先行策でペース的にも妥当なポジション。ただし、3、4コーナーでリッカルドに交わされて手応えが怪しくなり、辛抱が利かず6着に後退。まだ中身が伴っていないのか精神的なモノなのか…。

7着 ブラックジョー
 この日はマイナス2キロの468キロ。前走に続いて馬体が減ってきましたが、全く細目感はなく好調キープ。レースは意外にダッシュが利かず内3番手で我慢の競馬。ただし、折り合いを欠いてリズム? 重賞メンバーでこの形では分が悪いのは明らか。見せ場なく7着に後退しました。もう少し短目の距離でノビノビと走る競馬が似合う。