第31回 東京スプリント(Jpn3)

【予想】
◎コパノキッキング
〇ヤマニンアンプリメ
▲サブノジュニア
△ジャスティン
△ブルドッグボス
△ノボバカラ
△キャンドルグラス

 結構シビアな戦いを強いられながらも差し切ったカペラSで改めて地力をアピールしたコパノキッキング。府中の千四でモズアスコットを相手に頑強に応戦した根岸Sも価値大。大井千二でこの斤量なら譲れない一戦とみました。もちろんヤマニンアンプリメが相手。

【レース】
 内から坂井瑠騎手が気合をつけてジャスティンがハナを主張。菜七子コパノキッキングは2番手に控え、その外にノボバカラ。直後にキャンドルグラス、ブルドッグボス、サブノジュニア。出遅れたヤマニンアンプリメは挽回して中団へ。快調にハイラップを刻むジャスティンは1馬身リードして直線へ。追走したコパノキッキングが甘くなったところに代わってサブノジュニアが詰めてきましたが、これを余裕を持って抑えたジャスティンが1分10秒9の好タイムV。

【上位馬の寸評】
1着 ジャスティン
 この日はプラス6キロの490キロ。少々テンションが上がり気味でしたが、馬体フックラ好気配。レースは内で包まれるのを嫌ったのか、坂井瑠騎手が気合をつけてハナを主張。快調にハイラップを刻み、突かれるシーンなし。直線に向くと追い駆けたコパノキッキングの脚が鈍り、代わってサブノジュニアが迫ってきましたが、最後は同じ脚になり完勝と言える内容で時計も優秀。鞍上の思い切った騎乗も見事。今後はモマれた際の対応が課題。

2着 サブノジュニア
 この日はプラス5キロの529キロ。威風堂々とした佇まい。6歳のこの時季に旬を迎えた感じ。レースは矢野騎手が気合をつけて外6番手から。このハイラップにも道中は抑え込む手応え。勝負処で4番手に上がり、直線は外へ。一旦は迫る気配を見せましたが、最後は同じ脚になり2着。それでも目下の充実ぶりを如実に示す走り。ある程度距離はこなしますが、千二ベストは間違いなし。

3着 キャンドルグラス
 この日はマイナス2キロの510キロ。上々の馬っぷりで高値安定。レースは好スタートから笹川騎手が気合をつけて内4番手から。勝負処から少々置かれてましたが、最後の直線は外から差を詰め3着と大健闘。流れに乗って目イチの競馬ですが、改めて非凡なスプリント能力を証明。

4着 ブルドッグボス
 この日はプラス8キロの522キロ。遠征で減らした馬体を戻して適度な気合乗り。レースは好スタートから御神本騎手が気合をつけて5番手から。速い流れを追って追走。勝負処で置かれながら、最後は盛り返す形で4着。高齢を迎え千二の高速決着ではこれが精一杯か。JBCとゴールドCを連勝した千四が現状ベスト。

5着 コパノキッキング
 この日はプラス5キロの487キロ。カリカリした気性でそう見映えする馬ではありませんが、今回はそれほどうるさくないし、少しでも馬体を増やしたのは好材料。レースは菜七子騎手が気合をつけて2番手から。ペースを考えれば妥当な策でこの馬のポジション。終始1馬身差でジャスティンをマークして直線に向きましたが、意外に甘くなり後続に殺到されて掲示板入線が一杯。逃げ切った勝ち馬に脱帽といったところですが、少々不満の残る内容。

8着 ヤマニンアンプリメ
 この日はマイナス3キロの491キロ。放牧明けでも活気に溢れリフレッシュした印象。バランスの取れた好馬体。レースは出遅れ。道中挽回して中団に取り付きましたが、緩みない流れにそれ以上ポジションを上げることができず見せ場なし。出遅れが響いて完全にリズムを崩した敗戦。

第3回 ブリリアントカップ(S3)

【予想】
◎ヒカリオーソ
〇ノンコノユメ
▲タービランス
△サウンドトゥルー
△オールブラッシュ
△マルカンセンサー
△ワークアンドラブ

 馬体やレースぶりから距離延びていいイメージはなかったヒカリオーソですが、驚異的な変貌ぶり。川崎記念は勝ち馬別格。発馬ひと息ながら常連馬に競り勝ち2着は価値大。そこに千八なら先行抜け出し有力。もちろんノンコノユメ本線。

【レース】
 好スタートを決めたワークアンドラブの逃げ、ヒカリオーソが出たなりに2番手はほぼ想定通り。ストライクイーグル、リンゾウチャネルと続いて、ノンコノユメが早目に5番手。その直後にタービランス。サウンドトゥルーは後方イン。ペースは超スロー。アクシデントがあり後退するヒカリオーソを交わしてストライクイーグル、ノンコノユメが進出して直線へ。前3頭のデッドヒートは一旦ノンコノユメが出かかりましたが、渋く差し返す形でストライクイーグルが1着ゴール。完全な先行決着。

【上位馬の寸評】
1着 ストライクイーグル
 この日はマイナス7キロの513キロ。余裕のあった馬体が引き締まり勝った東京記念のデキ。レースは御神本騎手が気合をつけて外3番手から。勝負処からヒカリオーソを抜いて2番手。最後の直線のデッドヒートでは、一旦交わされたノンコノユメを差し返す形で1着ゴール。体調アップに加えて絶好位でレースを進める恩恵はありましたが、千八の瞬発力勝負でノンコノユメに競り勝ったのは大したもの。再び重賞路線で目が離せない存在に。

2着 ノンコノユメ
 この日はプラス6キロの452キロ。小柄な馬体をフックラ見せて適度な気合乗り。高齢を感じさせません。レースは出たなりに外5番手から。スローを意識した鞍上が仕掛けを早めて4コーナーではストライクイーグルに並びかけて2番手併走。残り200では一旦先頭に立つ構えを見せましたが、相手の意外な頑張りに競り負けて2着。普通は勝っていい競馬ですが、この馬は相手が強いほど燃える。

3着 ワークアンドラブ
 この日はプラス10キロの473キロ。数字以上に大きく見せる好馬体。全く重目感はありません。レースはヒカリオーソが控えたので単騎マイペース。超スローの溜め逃げ。後続勢がヒカリオーソをマークしていたようで、これの脱落にアレレ…という感じで皆が戸惑っている隙にヨーイドンのラストスパート。前2頭には力負けですが、展開の利を最大限に生かして3着に粘りました。

4着 タービランス
 この日はマイナス2キロの532キロ。気合乗り十分の好馬体は相変わらず。レースは酒井騎手が多少気合をつけて外6番手から。勝負処から追って追い上げを図るも、水が開いたまま直線へ。上がりの速い競馬に流れ込んでの4着が精一杯でした。完全な展開負けですが、それでも大きくは崩れないのがこの馬のセールスポイント。

5着 サウンドトゥルー
 この日はマイナス2キロの470キロ。近走はほとんど体重に変化がなく一連のデキ。現状維持でしょうか。レースは森騎手が気合をつけて出ましたが内10番手から。外に切り替えるタイミングを見出せず超スローのインで我慢を決める形。最後の直線でひと脚使って一応の格好はつけましたが、これも展開負け。それと現状千八は短いか…。

第24回 マリーンカップ(Jpn3)

【予想】
◎パッシングスルー
〇ラインカリーナ
▲ラビットラン
△サルサディオーネ
△メモリーコウ
△スマートフルーレ
△ナムラメルシー

 勝ちパターンにハマったとはいえ、強敵を抑えた紫苑Sが価値大のパッシングスルー。乱戦に巻き込まれながら3着のエンプレス杯でダートにもメドが立てば、組み合わせ的にチャンスとみました。ラインカリーナ本線に流し。

【レース】
 他に主張する馬がおらず、サルサディオーネが無理なくハナ。ストロングハート、チークスと続いて内にラインカリーナ、外にメモリーコウ。ダッシュ?も内田博騎手が追ってパッシングスルーが中団に取り付きスマートフルーレもこの位置。その後ろにラビットランで、馬場を考えるとスローに近い平均ペース。軽快に飛ばすサルサディオーネは2馬身リードして直線へ。全く付け入る隙を与えず時計勝負で逃げ切りました。外詰めたメモリーコウが2着で、内を狙ったスマートフルーレが3着。

【上位馬の寸評】
1着 サルサディオーネ
 この日はプラス11キロの525キロ。体重の割に華奢な感じの馬でしたが、今回はデビュー以来の最高体重。全く太目感なく落ち着きも。堀厩舎に移籍してひと皮剥けたようです。レースは他に主張する馬がおらず自然にハナ。程良いペースで引っ張り、絡まれるシーンもなし。2馬身リードして直線に向き、その差を保って1着ゴール。先行有利の馬場と展開の恩恵は見逃せませんが、今後も牝馬交流路線で常にレースのカギを握る存在。

2着 メモリーコウ
 この日はマイナス12キロの466キロ。2走前にTCK女王盃を3着した当時とほぼ同じ数字。前走がやや緩めた感じで重目。今回は負荷をかけて仕上げてきた様子。レースはスタートひと息。的場騎手が気合をつけて外5番手へ。勝負処から押し上げ3番手。最後の直線も渋く脚を伸ばして2着に頑張りました。千八路線の馬ですが、千六も全く問題なし。それとこういった脚抜きのいい馬場は合うようです。

3着 スマートフルーレ
 この日はマイナス13キロの495キロ。詰めた日程で減ってきましたが、別段細目感なくフックラ。これくらいが理想の感じも。レースは出たなり外8番手から。武豊騎手が落ち着いた運び。勝負処からインに潜り込み極力ロスを避けて最後の直線もイン狙い。初の重賞挑戦ながらも、レース巧者ぶりを発揮して3着に善戦しました。今後が楽しみな4歳。

4着 ストロングハート
 この日はプラス2キロの493キロ。ひと息後でもここ一連と変わらぬ好気配。以前に比べるとひと回りパワーアップ。レースは隣のサルサディオーネにハナを譲る形で外2番手から。距離を意識してスタミナの温存を図る作戦。それほど行きたがる素振りも見せず折り合いスムーズ。勝負処からは追って前を追走。最後は突き放されて4着ですが、千六をこの形である程度辛抱したのは評価に値。基本はスプリンター。

5着 ラビットラン
 この日はプラス34キロの496キロ。今回が転入緒戦。馬を造り直してきた感じでデビュー以来の最高体重。気合も乗って雰囲気は悪くありませんが、少々立派かなという印象。レースは出遅れ。中団よりやや後ろ、9番手あたりから進み、一応マクり上げる体勢に持ち込んで外詰めの5着。

6着 ラインカリーナ
 この日はマイナス1キロの490キロ。前走で増やした馬体をキープ。3歳時に関東オークスを勝った当時に比べれば間違いなく成長。レースは武藤騎手が多少気合をつけて内4番手から。内が軽い馬場としては絶好のポジションでしたが、勝負処での反応?で置かれ気味に。ほぼ見せ場なしの6着は案外。今回の結果を見ると、長目の距離で気分良く先行が理想なのか…。

9着 パッシングスルー
 この日はプラス5キロの493キロ。馬体をフックラ映して適度な気合乗り。申し分ない仕上がり。レースはダッシュつかず内田博騎手が追い通し。向流しでようやく中団7番手に取り付きましたが、余裕のない追走。全く出る幕なく9着は拍子抜け。テン乗りの内田博騎手が重馬場の千六ということで仕掛けて行きましたが、やはりこの馬はテンに急かすと良くない感じ。もう少し長目の距離でのスローのヨーイドンの瞬発力勝負で本領発揮。それとやはり芝馬なのか…。

第66回 桜花賞(S1)

【予想】
◎レイチェルウーズ
〇ボンボンショコラ
▲アクアリーブル
△ルイドフィーユ
△ミナミン
△ブロンディーヴァ

 デビュー5連勝。レース巧者ぶりを発揮して破綻の要素のないレイチェルウーズ。馬体を維持してハイレベル安定なら、枠的にも信頼度の高い◎。ただし、叩いたボンボンショコラがスンナリ逃げれば逆転も。

【レース】
 今回も好スタートを決めたボンボンショコラが労せずしてハナ。テーオーブルベリーは自分のペースを守り2番手。外3番手にアクアリーブルでその内にルイドフィーユ。その外にレイチェルウーズでミナミンは後方から。ペースは平均。快調に逃げるボンボンショコラが1馬身リードして直線へ。残り150でこれを交わしてテーオーブルベリーが先頭。更に残り100でアクアリーブルが先頭を奪い、抵抗するテーオーブルベリーを退けて1冠目をゲットしました。

【上位馬の寸評】
1着 アクアリーブル
 この日はプラス8キロの479キロ。特に変わりない気配ですが、道営時代は500キロ台で走っていた馬。馬体増は回復分とみるべきか。レースは行きっぷり良く外3番手から。本橋騎手が行きたがる馬を制御するくらい。すぐに折り合いがついてスムーズな運び。勝負処から手応え良く接近して直線へ。一旦先頭に立ったテーオーブルベリーを残り100で交わし、抵抗する相手を抑え込みました。時計の1分41秒2は、馬場を考えると及第点かそれ以上。母が長目の距離で活躍した点を考えても、今後益々楽しみ。

2着 テーオーブルベリー
 この日はマイナス7キロの462キロ。馬体的には前走並み。物見もせずに落ち着いてパドックを周回する姿は好感。レースはスタートの差もあり森騎手が即座にハナは断念して2番手待機。相手に幻惑されず終始自分のペース。勝負処でアクアリーブルのスパートに合わせて追って前を追走。残り150で一旦は先頭に立つシーン。即座にアクアリーブルに交わされながらも執拗に抵抗して2着は確保しました。馬体から上積みは?ですが、番手でこの競馬ができたのは収穫。

3着 ルイドフィーユ
 この日はマイナス7キロの443キロ。休み明けでの馬体減は誤算。見た目も今イチ。レースはスタートひと息。ただし、好枠を生かすべく笹川騎手が気合をつけて内3番手へ。程良いペースをスムーズに追走。最後の直線は内を狙って3着。前2頭には離されましたが、この馬らしい渋い走り。休養前もそうですが、見た目より芯がシッカリして容易には崩れない。これでもう少し馬体に実が入ってくれば、距離延長後のクラシック路線で伏兵的な存在に。

4着 ボンボンショコラ
 この日はマイナス6キロの485キロ。緒戦は少々重目。攻め強化して馬体が絞れ適度な気合乗り。期待感は高まりました。レースはスタートセンス抜群にハナ。同型が競り合いを避けたので平均ペースの楽な逃げ。1馬身リードして最後の直線に向きましたが、追い比べでアッサリ後れを取り4着は案外。どうやらスプリンターの気配。短距離でガンガン飛ばす競馬が合うのかも。

5着 レイチェルウーズ
 この日はマイナス4キロの444キロ。仕上がり切った馬体で現状維持ですが、適度な気合乗りで順調。レースは出たなりに5番手からはほぼ想定内。ただし残り600からのペースアップに反応ひと息で置かれ気味。これまでのレース巧者ぶりを考えると、全く見せ場のない5着は拍子抜け。中身が伴っていなかったのか…。次走で改めて真価を問いたい。

第43回 京浜盃(S2)

【予想】
◎ティーズダンク
〇ヴァケーション
▲コバルトウィング
△ドイテー
△ファルコンウィング
△ファンシーアップ
△ストーミーデイ

 逃げ馬ファルコンウィングが先手主張。ストーミーデイは一旦引いて外2番手。ファルコンビーク、ファンシーアップと続いてその内にヴァケーション、外にコバルトウィング。ティーズダンクは中団外。ブラヴールは後方からでペースはスロー。最終4コーナーでは前4頭が併走の形。内を狙ってヴァケーション、外からコバルトウィング、ブラヴール、更に外からティーズダンクと横一線の争いになりましたが、ブラヴールの伸び脚が勝り1着ゴール。転入馬コバルトウィングが2着。

【上位馬の寸評】
1着 ブラヴール
 この日はプラス3キロの493キロ。ローテーションは混んでいますが、馬体をフックラ映して気合乗り良好。レースは本橋騎手が気合をつけてもやはり後方10番手から。勝負処から内に潜り込み追って追走。最後の直線は外に持ち出して急追。横一線の追い比べから残り100で抜け出し見事に重賞をゲットしました。予想を上回る成長力。追えば追うほどに伸びる息の長い末脚にこの血統背景。クラシックレースの有力候補に名乗り。

2着 コバルトウィング
 この日はプラス11キロの517キロ。数字通りにやや太目に映りますが、スケールの大きな馬っぷり。レースは矢野騎手が多少気合をつけて6番手から。終始先行4頭の動向を窺う姿勢。最後の直線は外に持ち出して追い比べ。ブラヴールには競り負けたものの、諸々の状況を考えれば価値ある2着。当然叩いての変わり身はあるはずで、これもクラシック路線の注目株。

3着 ティーズダンク
 この日はプラス5キロの486キロ。若干線の細いイメージもあり、休養を挟んで多少でも増やしてきたのは好感。落ち着きも伴い好仕上がり。レースは赤岡騎手が多少気合をつけて外8番手から。勝負処から追い上げを図り直線は先着2頭と横並びのシーンもありましたが、最後は伸び脚に差が出て3着。かなり外を回るロスがあり、この着差は挽回可能な範囲とみたい。

4着 ファンシーアップ
 この日はプラス5キロの482キロ。休養を挟んでの馬体増好感。適度な気合乗りで好仕上がり。レースは真島騎手が気合をつけて外4番手から。勝負処から前に並びかけて行き4コーナーでは4頭併走の大外。終いは差し馬勢に殺到されましたが、先行4頭の中では一番の頑張りを評価。荒山厩舎お馴染みの母系。クラシック路線でも伏兵的な存在。

5着 ヴァケーション
 この日は増減なしの469キロ。激戦の疲れを癒すべくリフレッシュ放牧明け。最終追いは大井で済ませるなど入念に乗り込んで仕上がり良好。レースは先行4頭をマークして内5番手と理想のポジション。勝負処で一旦置かれかかりましたが追って追走。最後の直線は内を突いて5着。内容的には正味目イチ。中身が伴っていなかったのか、大井回りは合わないのか…。諸々敗因は考えられますが、距離延びていいタイプかは微妙。

第65回 ダイオライト記念(Jpn2)

【予想】
◎ウェスタールンド
〇アナザートゥルース
▲サウンドトゥルー
△ヤマノファイト
△ジョーダンキング
△トーセンブル
△ジュンスターホース

 殿りから最内に突っ込んで2着争いを制した一昨年のチャンピオンズCが印象的なウェスタールンド。5歳以降は10戦したのみで疲弊なし。仕掛けのタイミングさえハマれば勝てるとみました。前々でアナザートゥルース応戦。

【レース】
 好スタートからヤマノファイトが行く構え。これを交わして1周3コーナーでアナザートゥルースがハナ。タガノゴールドが2番手。サウンドトゥルーが早目の攻め。ウェスタールンドは例によって後方から。ペースは超スロー。単騎マイペースのアナザートゥルース。2周目3コーナーでサウンドトゥルーが2番手に上がり、ウェスタールンドも接近。余力を残して直線に向いたアナザートゥルースの危なげない逃げ切りでウェスタールンドが2着、順当に収束。

【上位馬の寸評】
1着 アナザートゥルース
 この日はマイナス1キロの483キロ。兄サウンドトゥルーに似た体型、気配。至極順調そのもので今回はブリンカーは外して出走。レースは出たなりの競馬で無理なくハナ。特に突かれるシーンもなく超スローの単騎マイペース。2馬身リードして最後の直線に向き、危なげなく逃げ切りました。決め手ひと息で決定打不足のイメージもありましたが、それを補うべくルメール騎手の積極策が奏功。恵まれたのは否めませんが、展開不問で大崩れはしないタイプ。

2着 ウェスタールンド
 この日はマイナス3キロの485キロ。放牧明けでも太目感なく周囲を気にする風もなし。仕上がり早のタイプで円熟を感じさせる気配。レースはスタートひと息で後方10番手から。向流しに入ると外に持ち出し進出の構え。次々と抜き去り最終コーナーでは3番手。前を追いましたが、単騎マイペースのウェスタールンドには及びませんでした。この馬の定番戦法とはいえ、ここまでペースが落ちるとは川田騎手も計算外だったのでは。完全な展開負けで、地力は示した一戦。

3着 サウンドトゥルー
 この日はプラス2キロの472キロ。いつも通りパドックでは淡々と周回。一連のデキ。レースはスローペースを見越した森騎手が序盤から仕掛けて追走。4番手から向流しでは3番手。3コーナーでは2番手に上がり自力で勝ちに行く競馬。ただし最後の直線でもうひと伸びする余力はなく、前2頭から離された3着。前走の金盃は鮮やかでしたが、やはり交流で勝ち負けのパワー、切れ味は失せた感じ。

4着 トーセンブル
 この日はプラス1キロの442キロ。小柄な馬体をフックラ映して好調キープ。レースはペースが遅いこともありこの馬にしては前目のポジションで外5番手から。ただし、勝負処で差を詰めるには至らず、流れ込む形で掲示板はゲット。ほぼ力通りの走り。

5着 タガノゴールド
 この日はマイナス6キロの479キロ。高齢馬ですが、馬体の張りに若さを感じさせます。レースは積極策で2番手から。スローペースの流れに乗って行きっぷり良好。3コーナーでサウントドゥルーに交わされながらも懸命に追走。最後の直線は内を突いて5着。頑張りました。

第66回 エンプレス杯(Jpn2)

【予想】
◎アンデスクイーン
〇ラインカリーナ
▲パッシングスルー
△プリンシアコメータ
△クレイジーアクセル
△サルサディオーネ

 TCK女王盃は惜しくも競り負けたアンデスクイーンですが、改めて地力をアピールした内容。長距離は望むところだし、メンバー的にスローペースは考えられず有終の美を飾るとみました。相手は4歳ラインカリーナ、パッシングスルーを重視。

【レース】
 好スタートを決めたクレイジーアクセル、シークレットアリアに外からサルサディオーネが加わっての先行争い。続いてラインカリーナ、プリンシアコメータ。アンデスクイーン、パッシングスルーは中団でハイペース後方縦長。3コーナー手前でラインカリーナが先頭、追随してプリンシアコメータ。有力差し馬も接近して直線へ。早目に先頭に立ったプリンシアコメータが粘り込みを図りましたが、流れは明らかに差し有利。アンデスクイーンが抜け出し、2着には伏兵ナムラメルシー。

【上位馬の寸評】
1着 アンデスクイーン
 この日はプラス5キロの505キロ。冬毛は残っていますが、馬体を大きく見せて好調キープ。レースは出たなりに外7番手から。向正面でパッシングスルーの動きに合わせてスパート。4コーナーでは離れた3番手。最後の直線、残り100で先頭に立ち危なげなく1着ゴール、有終の美を飾りました。

2着 ナムラメルシー
 この日はプラス4キロの501キロ。馬体をフックラ映して好調。レースはスタートは出して、すぐに抑える競馬。後方から進み最終4コーナーでは6番手。上がりのかかる競馬に乗じて2着に押し上げました。展開的に何か人気薄の差し馬が…とは考えましたが、前走自己条件で大差負けのこの馬には正直目が行きませんでした。展開プラス長距離に適性が高いということか。

3着 パッシングスルー
 この日はプラス4キロの488キロ。いかにも切れそうな均整の取れた好馬体。程良く気合が乗ってシャドーロール装着。レースは出たなりに7番手からの競馬。向流しの中間あたりから森騎手が追い出しを図りアンデスクイーンとともに進出。4コーナーでは4番手。外詰めて3着に食い込みました。初ダートが時計のかかる乱戦は厳しい条件。それでこの競馬ならダートにも一応のメドは立てましたが、やはり芝馬か。

4着 プリンシアコメータ
 この日はプラス2キロの493キロ。休み明けでも懸念した太目残りはなく、毛ヅヤもいい。レースは岩田騎手が気合をつけて先行。外に回して4番手からはほぼ想定通り。3コーナー手前からラインカリーナと一緒に動いて2番手。4コーナーでは先頭に躍り出ましたが、最後は甘くなって4着。クレイジーアクセルの2番手から抜け出した昨年のペースが36秒5~50秒0。対して今回は35秒3~48秒2の異例のハイペース。5馬身ほど遅れて追走していたこの馬にも少々ペースが厳しくワンタイミング早かったか…。特に衰えは感じません。

5着 ラインカリーナ
 この日はプラス10キロの491キロ。関東オークス以降480キロ台で使っていましたが、馬体増で見た目にもフックラ。落ち着いていたのも好感。レースは先手主張の2頭を行かせて離れた3番手から。2周目3コーナー手前から一気に動いて一旦は先頭に立ちましたが、プリンシアコメータに交わされ脱落しました。想定外のハイペースに加えて終始プリンシアコメータにプレッシャーをかけられる展開は厳しかったようですが、現状ワンパンチ不足。

第11回 フジノウェーブ記念(S3)

【予想】
◎サブノジュニア
〇キャンドルグラス
▲トロヴァオ
△ラブミークン
△マイネルバサラ
△グレンツェント
△リコーワルサー

 体調アップとともに序盤の反応が改善されて千二を2連勝のサブノジュニア。千四未勝利でも、昨今のレースぶりを見るとむしろ加点材料の可能性。組み合わせ的にも連軸信頼。もちろん相手はキャンドルグラス。

【レース】
 予想通り内枠からクルセイズスピリツの逃げ。リコーワルサー、外からラブミークンが3番手、その内にトロヴァオ。直後にキャンドルグラスでサブノジュニア、マッチレスヒーロー、グレンツェントは中団。ハイペース。最後の直線、一旦はリコーワルサーが先頭に立ちましたが、残り200でこれを交わしたトロヴァオの脚が断然で、後続を突き放しての好タイムV。2着争いを制したのは内を突いたマッチレスヒーロー。

【上位馬の寸評】
1着 トロヴァオ
 この日はマイナス3キロの471キロ。攻め強化しながらひと頃に比べると体つきがフックラ。落ち着きもあり好気配。レースは好スタートから藤田凌騎手が気合をつけて内4番手から。ハイペースながらも道中の手応えは抜群。直線は外に持ち出して残り200で先頭。激しい2着争いを尻目に好タイムで仕上げました。千四路線に切り替え新味発揮。デキの良さに加えて鞍上の好リードも。

2着 マッチレスヒーロー
 この日はマイナス6キロの489キロ。少々重目に映った馬体が前走、そして今回と引き締まり上昇気配。レースはスタートひと息でしたが、中島龍騎手が気合をつけて内7番手。勝負処で手応え良く5番手に進出。トロヴァオが外に持ち出した隙を狙って内に突っ込み2着争いに競り勝ちました。今回はハマった感じの競馬。高齢馬で大きな上積みは?ですが、千四ベストは確か。

3着 ドリームドルチェ
 この日はプラス1キロの506キロ。成績にバラつきはありますが、馬体気配は良好でデキ落ちなし。レースは今回は出たなりの競馬で内11番手から。腹を括った直線勝負に徹し、内ラチ沿いに脚を伸ばし3着に食い込みました。人気落ちの今回、気楽な直線勝負がハマった感じですが、この馬JRAでは一貫したスプリント路線。基本的には短目の距離ベターで、この戦法が確立すればもうひと花。

4着 サブノジュニア
 この日はマイナス3キロの524キロ。黒光りする好馬体は健在で絶好調。レースは矢野騎手が気合をつけて外7番手から。道中は一旦抑え込んで馬をなだめるシーンも。最後の直線は外から脚を伸ばしましたが、切れ味ひと息で4着。内々スムーズに運んだ上位馬に比べると若干厳しかったか…。やはりこの馬は千二で差しに構える競馬が一番似合う。

5着 マイネルバサラ
 この日はマイナス4キロの488キロ。ローテーションは混んでいますが、馬体減りはなく適度な気合乗り。レースは山本聡騎手が気合をつけるも後方14番手から。正味直線勝負で内を突いて掲示板ゲット。やはりスピード馬揃いの千四ではこの競馬になってしまうのかも。距離不足。

7着 グレンツェント
 この日はプラス7キロの486キロ。パドックの外目を活気十分に周回して休み明けの不安なし。レースは森騎手が多少気合をつけて外7番手から。勝負処からマクって出て5番手まで取り付きましたが、直線の伸びひと息で見せ場まで。上位陣とは距離適性の差が出たか…。叩いた次走が正念場。

8着 キャンドルグラス
 この日はプラス5キロの512キロ。いつも通りにドッシリと構えA級馬の風格。レースはやや躓き気味に出て5番手から。4コーナーでもそのポジションをキープしていましたが、最後の直線では本来の渋い末脚が発揮されず2着争いにも加われないまま終了。序盤でややリズムを崩したのと、千四自体は問題なくとも、千メートルを2戦した直後で戸惑いもあったか…。

第12回 ユングフラウ賞(S2)

【予想】
◎レイチェルウーズ
〇エンジェルパイロ
▲テーオーブルベリー
△アンジュエトワール
△ボンボンショコラ
△コーラルツッキー

 ハイレベルの新馬を勝利後、距離延長を難なくクリアして重賞までノンストップ4連勝のレイチェルウーズ。類まれなスピード能力とスタートセンス。浦和千四への対応も全く問題はなく突き進むとみました。相手は大井2頭エンジェルパイロとテーオーブルベリー。

【レース】
 注目の逃げ争いは早々に決着がついてボンボンショコラがハナ。2番手にエンジェルパイロが行って、テーオーブルベリーはレイチェルウーズと3番手併走。予想通りのハイペース。手応え良く2番手に進出したレイチェルウーズが直線に向くと即座に先頭。危なげなく押し切りました。内々進出したアクアリーブルが外から伸びて2着、同じ運びでポピュラーソングが3着。船橋勢が上位を独占。

【上位馬の寸評】
1着 レイチェルウーズ
 この日は増減なしの448キロ。懸念した馬体減りもなく適度な気合乗り。好調キープ。レースは出たなりに内3番手からはほぼ想定通りのポジション。道中の折り合いスムーズ。3、4コーナーで2番手に上がり1馬身差で直線へ。即先頭を奪って危なげなく押し切りました。レース巧者で崩れるイメージ皆無。桜花賞は当確。

2着 アクアリーブル
 この日はマイナス1キロの471キロ。道営時代に比べると大きく減っていますが、決して細目感はなく一連のデキ。レースはスタートひと息。山本聡騎手が気合をつけて内9番手から。道中徐々にポジションを上げて4コーンーでは離れた3番手。最後の直線は外から脚を伸ばして2着に浮上しました。このユングフラウ賞1着を始め、長目の距離でも活躍した母アスカリーブル譲りの息の長い末脚。地味ながらも常に注意が怠れない存在。

3着 ポピュラーソング
 この日はプラス3キロの429キロ。川崎を使って間隔のないローテーションですが、馬体を維持して落ち着きもあり好調。レースは出たなりに後方10番手から。ロスなく内々を進み徐々にポジションアップ。最後の直線は外から詰めて3着に食い込みました。無欲の直線勝負が奏功した形ですが、これまで逃げ先行で通してきたことを考えれば正に新味発揮。基本的なスピード能力は高いので、この戦法が確立すれば明るい見通し。

4着 ボンボンショコラ
 この日はプラス13キロの491キロ。少々余裕の造りでも馬っぷりは良く気合乗りも上々。レースは好スタートから同型馬を抑えて無理なくハナ。ハイラップを刻んで快調な逃げ。1馬身リードして直線に向きましたが。レイチェルウーズに交わされ、他にも殺到され4着。ただしレースぶりにはさすがJRA新馬1着の片鱗。いかにも叩いて変わってきそうだし、桜花賞でも内枠を引けばあるいは。

5着 テーオーブルベリー
 この日はプラス7キロの469キロ。それほど見映えするタイプではありませんが、馬体増好感でマズマズ。レースはダッシュ力の差で3番手グループの一角を追って追走する形。それでも結構食い下がっていましたが、最後の直線では脱落して5着。いかにも展開不利な一戦。この馬はもう少し長目の距離で楽に逃げる競馬が理想。

11着 エンジェルパイロ
 この日はマイナス9キロの443キロ。元来スッキリした体つきの馬ですが、数字通りにやや細い。レースは矢野騎手が気合をつけて外2番手。スピードのあるところを見せましたが、勝負処を前に早々に失速。展開、状態面に? それと基本はスプリンターか。

第56回 報知グランプリカップ(S3)

【予想】
◎ヤマノファイト
〇タービランス
▲コパノチャーリー
△マイネルバサラ
△オールブラッシュ(競走除外)
△ベンテンコゾウ

 初めて地元船橋を使った昨年6月の競馬が5馬身千切って1分52秒9。叩き二度目の報知ACで見せ場を作り、復調気配で迎えた地元戦。吉原騎手でもあり狙い目とみました。当然タービランスが本線。

【レース】
 外枠から無理なくサルサディオーネがハナに行って、他は抑え気味の競馬。コパノチャーリー、タービランスと続いて向流しに入るとベンテンコゾウ、ヤマノファイトが前に接近。ペースは平均からやや速目。2馬身リードして直線に向いたサルサディオーネが、終いの1ハロン14秒を要しながらも後続の脚をなし崩しに使わせる形で逃げ切り。タービランスが粘って2着。

【上位馬の寸評】
1着 サルサディオーネ
 この日はプラス5キロの519キロ。デビュー以来の最高体重。数字の割に華奢に映った馬体に大分実が入った感じ。落ち着いていたのも好感。レースは予想通りに先手を主張して常時後続に3馬身。やや速目でもこの馬のペース。2馬身リードして直線に向き、少々上がりを要しながらも、危なげなく押し切りました。これがこの馬の勝ちパターン。予想以上に逃げ有利な馬場状態になっていたのも追い風。

2着 タービランス
 この日はプラス4キロの535キロ。抜群の馬っぷりは健在で気合乗りも満点。レースはスタートひと息でも無理なく外3番手へ。勝負床尾で2番手に上がり前を追いましたが、最後の直線はやや脚が上がって2着死守まで。相手の勝ちパターンだったのと、現状もう少し距離があった方がいい感じ。

3着 ヤマノファイト
 この日はプラス7キロの532キロ。体型的なもので少々太目に映りますが、順調な攻め過程を踏んで体調アップ。レースは吉原騎手が気合をつけて外7番手から。向流しでポジションを上げ4番手。最後の直線も外から差を詰めて惜しい3着。やはりこの左回り千八が一番合っている感じ。もうひと絞り欲しいのは確かで、次あたりちょうどいいかも。

4着 コパノチャーリー
 この日はプラス3キロの523キロ。やや太目に映りますが、いかにもパワー先行型という雰囲気。力を出せる仕上がりと判断。レースは好スタートから逃げるサルサディオーネの離れた2番手。ただし勝負処でやや置かれ気味になり手応え? 最後の直線は内を突いたものの離された4着。高齢での移籍で半信半疑の面もありますが、今回に関してはやや重目と内枠も災いしたか…。

5着 ジョーストリクトリ
 この日はプラス3キロの511キロ。間隔があいてやや余裕の造り。レースは出たなりに後方9番手から。上がりのかかる競馬に乗じて甘くなった馬を交わして掲示板ゲットという内容。特に強調点はない。

6着 ベンテンコゾウ
 この日はマイナス4キロの500キロ。馬体をフックラ映して勝った前走のデキ。レースは御神本騎手が気合をつけて外5番手から。勝負処で3番手まで押し上げましたが、最後の直線はサッパリ伸びず。完全な力負けで距離も微妙に長いか…。

7着 マイネルバサラ
 この日はプラス4キロの492キロ。馬体を大きく見せて活気もあり好調。レースは序盤から抑え込む競馬で内8番手から。流れ的には悪いポジションではありませんが、マクり上げるタイミングを逸して見せ場なし。どうも常識に掛からない。