第9回 JBCレディスクラシック(Jpn1)

【予想】
◎レッツゴードンキ
〇ヤマニンアンプリメ
▲ファッショニスタ
△ゴールドクイーン

 初ダートの川崎千六JBCレディスでホワイトフーガの2着したレッツゴードンキ。しばらく勝利から遠ざかっているものの、イメージに合う浦和千四なら狙い目とみました。ヤマニンアンプリメ、ファッショニスタ、ゴールドクイーンを加えた4頭BOX。

【レース】
 モンペルデュに落馬のアクシデントがありましたが、古川騎手が気合をつけてゴールドクイーンがハナを主張。ファッショニスタがこれを追い駆け、ヤマニンアンプリメは中団よりやや後ろで脚を溜める作戦。レッツゴードンキは最後方から。34秒4~46秒6のラップを刻むゴールドクイーンの大逃げ。3コーナー手前からグングン追い上げを図ったヤマニンアンプリメが2馬身差で直線へ。残り150で先頭に立ったヤマニンアンプリメの快勝で、レコードに迫る好タイム。

【上位馬の寸評】
1着 ヤマニンアンプリメ
 この日はプラス4キロの494キロ。ややスッキリした体型の馬で体重増は好感。前走以上の好気配。レースは武豊騎手が多少気合をつけて外7番手から。前走のオーバルスプリントは脚を使って早目に動きましたが、今回はワンテンポ仕掛けを遅らせて無理なく進出。前の馬を一気に抜き去り離れた2番手。2馬身差まで詰めて直線へ。残り150で先頭に立ち、鮮やかな勝ちっぷり。時計も優秀。やはり短距離の差し馬としてのポテンシャルは相当。武豊騎手がその持ち味を遺憾なく引き出しました。

2着 ゴールドクイーン
 この日は増減なしの454キロ。休み明けを叩いての上積みまでは感じませんが、落ち着きがあり好調キープ。レースはややヨレ気味のスタートながら、古川騎手が作戦通りにハナを主張。前述のラップで後続を離しての大逃げ。1頭追い上げを図ってきたヤマニンアンプリメに残り150で交わされましたが、これは相手を素直に褒めるべき。3着を6馬身離して24秒9なら上等。千四までで脚抜きのいい馬場なら能力全開。

3着 ファッショニスタ
 この日はマイナス7キロの496キロ。以前に比べると体つきが格段にシッカリして本格化が窺えます。レースは川田騎手が気合をつけて2番手から。3馬身差程度で追い駆けましたが、相手がスピードを緩めず、脚を使っての追走。徐々に離され、ヤマニンアンプリメにも抜かれて厳しい状況。それでも3着に粘り一番人気の意地は見せました。結果論ですが、きょうの流れなら差しに構えた方が良かったか…。

4着 ラーゴブルー
 この日はマイナス10キロの517キロ。休み明けの馬体減ですが、これは入念に立て直しを図って絞ってきたと判断。レースは吉原騎手が気合をつけて内5番手から。2頭が抜けた後も終始3番手グループの一角。流れ込む形での4着は、ほぼ力通りか。この馬の場合はもう少し距離があった方が良さそう。もちろん南関の牝馬同士なら常に主役級。

5着 ミッシングリンク
 この日はマイナス9キロの540キロ。もうひと絞りといった体つき。レースは後方10番手から差を詰めて一応掲示板はゲット。千四の高速決着はいかにも厳しかった。

6着 レッツゴードンキ
 この日はプラス1キロの491キロ。馬体をフックラ映して適度な気合乗り。年齢を感じさせません。レースは岩田騎手が馬を内に寄せて行った処、落馬事故の影響を受けて殿りからは誤算。小回り浦和であれだけ置かれては出番なし。もちろんまともに運んでも勝ち負けは厳しかったでしょうが、今回に関しては基準外とみるべき。

第65回 平和賞(S3)

【予想】
◎モリノブレイク
〇バブルガムダンサー
▲ヴァケーション
△サンオブロジータ
△エメリミット
△レイワデジタル
△マンガン

 鎌倉記念で道営馬が断トツ人気のインペリシャブルに迫った点を踏まえ、道営馬を重視。スケールの大きな馬っぷり魅力のモリノブレイク、バブルガムダンサーのラインが主力で、南関勢では素質秘めるヴァケーション。

【レース】
 コーナーワークでサンオブロジータがハナに行き、2番手にエメリミット、その内にモリノブレイク。外にヴァケーション。中団にバブルガムダンサー、チョウライリン、マンガンは後方から。ペースは平均。3コーナーで内からモリノブレイクが先頭を窺い、そこをマクって出たヴァケーションが4コーナー先頭。マンガン以下の追撃を抑えました。高月厩舎はインペリシャブルに続く2歳重賞制覇。マンガンも含め川崎勢に活気。

【上位馬の寸評】
1着 ヴァケーション
 この日はプラス6キロの468キロ。ややテンションは高いものの、馬体増好感で叩いての良化確か。レースはやや躓き気味に出ながらも無理なく外4番手へ。勝負処からマクって出て3コーナー併走、4コーナーを回る時点では早くも先頭。後続の追撃を難なく退けました。基本的なスピード能力は高いので、この競馬を覚えれば更に信頼度アップ、距離もこなしそう。

2着 マンガン
 この日はプラス5キロの447キロ。気配は目立ちませんが、落ち着ているのはいい。レースは出たなりに内10番手から。内々でロスなく進めて脚を溜め、直線は外へ。メンバー最速の末脚を繰り出して2着に食い込みました。決して大物感はありませんが、走りが計算できるタイプ。

3着 チョウライリン
 この日はプラス6キロの515キロ。もうひと絞りといった体つきですが、全体的なバランスは悪くありません。レースは的場騎手が気合をつけて外7番手から。勝負処からマクって出て、直線もジリジリ詰めて③着。根が先行タイプで追って切れる脚は使えませんが、キャリアを重ねて大分抑える競馬も様になってきました。

4着 バブルガムダンサー
 この日は増減なしの520キロ。さすがの馬っぷりで、適度に気合も乗り好気配。レースは好スタートから森騎手が気合をつけて内6番手。ペースを考えるとポジション的にはいい処でしたが、最後の直線は意外に伸びを欠いて4着。この馬は行くか抑えるかメリハリの利いた競馬が合うのかも。

5着 モリノブレイク
 この日はマイナス4キロの542キロ。見映えする黒鹿毛の巨漢。落ち着きもある。レースは吉村騎手が気合をつけて内3番手から。3コーナーでは内をすくって一旦先頭に立つシーン。4コーナーでヴァケーションに交わされ、5着に終わりました。基本スプリンターとみるべきか。

第18回 鎌倉記念(S2)

【予想】
◎インペリシャブル
〇ブルームヴォーグ
▲レイワデジタル
△イッキカセイ
△アベニンドリーム
△スティローザ
△ヒイロメープル

 前哨戦をハイラップの逃げで千切ったトライアル。道営馬が参戦してきましたが、スピードで押し切るとみました。一応ブルームヴォーグ本線ですが、連下は波乱含み。

【レース】
 今回もスタート出たインペリシャブルがほぼ馬なりでハナ。森レイワデジタルが積極果敢にこれを追走。その内にアベニンドリーム。離れた5番手にミナミン、イッキカセイはその後ろで、ブルームヴォーグは後方から。ペースはやや速目。3コーナーから後続を離しにかかったインペリシャブルが2馬身リードして直線へ。これにアベニンドリームが迫りましたが、インペリシャブルが首差残しました。

【上位馬の寸評】
1着 インペリシャブル
 この日はマイナス2キロの455キロ。馬体をキープして前走のデキ維持。枠内で少々うるさい処を見せたものの、ゲート勘が良くほぼ馬なりでハナ。道中は溜めが利いて程良いペース。3コーナー手前から離しにかかり、2馬身リードして直線へ。最後迫られましたが、首差残しました。前哨戦の前半ラップが35秒6~49秒0。今回は35秒7~49秒5。多少は楽なペースの割に全体時計も要して迫られたのは意外ですが、開催を通して時計のかかる馬場で逃げ馬が苦戦していた傾向を考えれば、むしろ頑張ったとみるべきか。距離延びていいかは微妙。

2着 アベニンドリーム
 この日はマイナス2キロの492キロ。特に周囲を気にすることなくパドックを周回。馬体もフックラといい感じ。レースは好スタートから無理なく内3番手。勝負処でやや離されましたが、2馬身差の2番手で直線へ。一完歩ごとに差を詰めて首差まで迫った処がゴールでした。メンバー最多のキャリアを誇り、千七も勝利。その経験を遺憾なく発揮した感じ。渋さ全開で今後も安定した成績を残しそう。

3着 ミナミン
 この日はマイナス3キロの444キロ。数字以上に大きく見せて好仕上がり。レースは抑えて出て徐々にポジションを上げ離れた5番手から。勝負処からマクって出て4コーナー4番手。外詰めて3着。かなり乗り難しそうな馬ですが、稽古駆けするし、能力を秘めているのは間違いありません。

4着 イッキカセイ
 この日はプラス7キロの473キロ。馬体増は成長分。意外に落ち着きがあり好気配。ただし、ゲート内で落ち着かずレースは出遅れ。中団6番手を進み、最後の直線は内から詰めて4着。千二までしか経験していなかったのと、初の左回りを考えればマズマズか。

5着 チョウライリン
 この日はプラス4キロの509キロ。もうひと絞りといった感じの体つき。レースは意識的に抑える競馬を試みて7番手を進み、ソコソコ詰めて5着。一応のメドが立ち、次に繋がる競馬内容。

6着 レイワデジタル
 この日はプラス6キロの490キロ。少々間隔はあきましたが、前走勝った際と変わらぬ好気配。レースは積極的に勝ちに行く競馬で2番手から。インペリシャブルを追い駆けましたが、かなり負荷がかかったのか勝負処で後退。攻め気配今イチで中身が伴っていなかった可能性もあり、試練を経た次走注目。

8着 ブルームヴォーグ
 この日はプラス3キロの484キロ。ひと息後を叩いて気合乗りアップ。レースは繁田騎手が気合をつけて出たものの後方9番手からで追い上げる姿勢も見られず。デビュー2連勝の素質馬も、評価が揺らぐところ。

第26回 マイルグランプリ(S2)

【予想】
◎ノンコノユメ
〇グレンツェント
▲トロヴァオ
△リッカルド
△ワークアンドラブ
△サブノジュニア
△ロイヤルパンプ
△アンサンブルライフ

 移籍緒戦の帝王賞がアワヤの3着と衰えぬ実力をアピールしたノンコノユメが、トップハンデのサンタアニタトロフィーを快勝。前走の日本TV盃は勝ち馬別格として展開負けの面も。南関限定で57キロ同士なら負けられないとみました。大物転入馬グレンツェント本線。

【レース】
 好スタートを決めたワークアンドラブが先手を主張してダノングッド、ロイヤルパンプの並び。直後にグレンツェント。リッカルド、トロヴァオは中団でノンコノユメ、サブノジュニアは後方から。先行ペースでワークアンドラブの逃げは快調。4コーナーで2番手に上がったグレンツェント、3番手に上がったリッカルドが前を追いましたが、脚いろ衰えずワークアンドラブの逃げ切り。ノンコノユメは3着まで。

【上位馬の寸評】
1着 ワークアンドラブ
 この日はマイナス2キロの458キロ。馬体をキープしてハイレベル安定。レースは好スタートを決めて先手を主張。道中ペースダウンして単騎マイペース。最後の直線、一旦はグレンツェントに迫られましたが、二の脚を繰り出して鮮やかな逃げ切り。トライアル勝利時の前半ラップが36秒5~49秒1で競り合った他3頭は全て二桁着順の好内容。対して今回は37秒8~49秒7で比較的楽なペース。これなら逃げ切りも納得で、マイル路線に切り替え正に新味発揮。

2着 グレンツェント
 この日はプラス4キロの478キロ。程良く気合が乗って丸みを帯びた好馬体。これなら力を発揮できる仕上がりと判断。レースは出たなりに4番手を進み折り合いに専念。手応え良く4コーナーでは2番手に上がり、最後の直線は一旦並びかけるようなシーンもありましたが、相手の抵抗に根負けして2着。それでもこの走りができれば、今後の重賞路線の主役級。

3着 ノンコノユメ
 この日はマイナス4キロの442キロ。間隔の詰まったローテーションですが、懸念した馬体細化はないし落ち着き十分。レースは御神本騎手が気合をつけて出ましたが、後方14番手から。それでも手応え良く4コーナーでは中団の一角。ロスなくコーナーを回って追い上げを図りましたが3着まで。前走に引き続いて展開負けの感じも。年齢的な衰えは感じさせません。

4着 リッカルド
 この日はマイナス7キロの498キロ。キリッと引き締まった好馬体で前走のデキをキープ。レースは外枠もあり出たなりに外10番手から。向流し中盤から追って進出を図り4コーナーでは3番手に上がりましたが、そこからもうひと伸びする余力はなく離された4着。前走は一枚落ちのメンバーで久々に勝利しましたが、やはりピークを過ぎた感は否めない。

5着 トロヴァオ
 この日はプラス4キロの468キロ。数字は僅かでも体つきがフックラしたし、落ち着いているのが何より。レースは意外に行き脚がつかず内11番手から。勝負処から徐々に進出して4コーンーではほぼノンコノユメと同じ位置。ただし、決め手の差は否めず。掲示板ゲットが一杯。ほぼ結論が出た感じもありますが、この馬の場合は速い流れの展開もつれる競馬で本領発揮。

第29回 埼玉新聞栄冠賞(S3)

【予想】
◎センチュリオン
〇ディアデルレイ
▲カンムル
△サダムリスペクト
△キングニミッツ
△キャッスルクラウン
△ハセノパイロ

 東京記念は馬場を気にしたのかペースの割に行きっぷりが悪かったセンチュリオン。それでも2着に押し上げたのは底力の賜物。地元の長距離戦でメンバー有利なら、勝ちっぷりが焦点とみていました。相手も逃げるディアデルレイ。

【レース】
 同型不在でディアデルレイが単騎マイペース。向正に入るとムサシキングオー、センチュリオンが接近しましたが、残り600からハロンラップ11秒5とギアチェンジしたディアデルレイ。後続を一気に突き放し、7馬身リードして直線へ。その差は全く縮まらずワンサイド勝利を収めました。センチュリオンが2着で一応面子を保った形。

【上位馬の寸評】
1着 ディアデルレイ
 この日はプラス6キロの510キロ。夏場に減らした体重を戻して気合も乗り良化ムード。レースは好スタートを決めて予想通りハナ。道中ペースダウンしてスタミナの温存を図り、残り600から一気にペースアップ。後続を離して相手の戦意を萎えさせる戦法。リードを保ったまま付け入る隙を与えませんでした。いつも顔が合う逃げ馬シュテルングランツがおらず展開有利だったのは確かですが、やはり能力は高いし、本田正騎手の手綱捌きも光る。

2着 センチュリオン
 この日はプラス7キロの543キロ。少々立派に映りますが、大体いつもこんな感じの馬。一連のデキにあると判断。レースはスローペースを意識して早目の競馬。向流しでは逃げるディアデルレイの直後に接近しましたが、残り600からの急激なペースアップに対応できずに水を開けられたのは、浦和コースとしては致命傷。馬も目標を失った感じで追い上げに拍車が掛からず2着に終わりました。相手に翻弄された感じで展開負け。

3着 キングニミッツ
 この日はマイナス2キロの492キロ。特に目立たない気配ですが、一度使った分の上積みはありそう。レースは向正面から追い上げを図り8番手から4コーナー4番手。離されたとはいえ3着まで追い上げれば一応の戦果。メンバーが一枚落ちの長距離戦なら狙い目も。

4着 カンムル
 この日はプラス8キロの465キロ。馬体増好感、落ち着きもあり復調気配。レースは煽って出て後方10番手から。この展開では厳しい処ですが、一応4着まで追い上げてメドを立てました。一昨年のこのレースの強い勝ちっぷりを思い起こせば、もうひと花咲かせても。

5着 キャッスルクラウン
 この日はプラス4キロの464キロ。タフに使い込まれても状態安定。レースはスローペースを意識して向正5番手から3番手と積極的に展開しましたが、完全に力負けの5着。

第16回 レディスプレリュード(Jpn2)

【予想】
◎ファッショニスタ
〇マドラスチェック
▲プリンシアコメータ
△ラビットラン
△アンデスクイーン
△ミッシングリンク

馬体を増やして好気配のスパーキングLCを好タイムで仕上げたファッショニスタ。JBCの走りから千八OK、仕上がりも上々なら先行抜け出しに期待。3歳マドラスチェックも注目。

【レース】
 クレイジーアクセルが先手主張でファッショニスタ、ミッシングリンクの並び。内で行き切れなかったプリンシアコメータには厳しい滑り出し。中団にサラーブ、マドラスチェック。アンデスクイーンに出遅れたラビットランは後方から。ペースはスローに近い平均。執拗に粘るクレイジーアクセルをゴール前200でようやくファッショニスタが交わしましたが、そこを外強襲したアンデスクイーンが1着。3着にも追い込んだラビットラン。

【上位馬の寸評】
1着 アンデスクイーン
 この日はマイナス6キロの502キロ。以前船橋のクイーン賞を使いに来た時と比べるとひと回り成長して馬っぷり上々。気合乗りも十分。レースはあまり行き脚がつかず後方9番手から。戸崎騎手が腹を括った待機策。4コーナー大外を回して追い上げを図り、先行ペースを豪快な差し切り。前走でブリーダーズGCを勝利した実力は本物。追って渋く長目の距離が合っていそう。

2着 ファッショニスタ
 この日はプラス3キロの503キロ。更に増えて馬体がシッカリ。適度な気合乗りに踏み込みも力強い。レースは大野騎手が多少気合をつけて、加速がつくとサッと2番手へ。道中の折り合いスムーズ。逃げたクレイジーアクセルが執拗に抵抗、これを交わしたのが残り200。そこに精力を使った分、アンデスクイーンの追い込みに屈しましたが、今の充実ぶりを物語る走り。やはり千四ベターだし、スパーキングLCの走りから脚抜きのいい馬場が理想。浦和のJBCは当然本命候補。

3着 ラビットラン
 この日はプラス30キロの478キロ。元来がスッキリした体つきの馬。むしろフックラしていい感じだし適度な気合乗り。レースは出遅れて1コーナーでもやや外を回るロス。後方からの競馬になり大勢が決まった後の追い上げ③着ですが、地力の一端は示しました。叩いた次走は当然注目。

4着 クレイジーアクセル
 この日はプラス13キロの499キロ。デビュー以来の最高体重。見違えるほど馬体に丸みが出てデキの良さが窺えます。レースは内でもがくプリンシアコメータを尻目に労せずしてハナ。終始1馬身のリードを保って直線へ。一瞬アワヤと思わせましたが、残り200で交わされ4着。十分に持ち味を発揮したレースで、グランダムジャパンの古馬シーズンで断トツの1位も当然。

5着 サラーブ
 この日はマイナス5キロの511キロ。キャリア9戦のJRA3勝馬。スケールの大きな馬っぷりに素材の良さを感じさせます。レースはスタート出負けして外5番手から。そしてそのポジションで流れ込む形。今ひとつインパクトに欠けるレースぶりでしたが、成長へのワンステップをみるべきか。

8着 マドラスチェック
 この日はプラス1キロの504キロ。少々テンションが上がり気味ですが、馬体はフックラ映して好仕上がり。レースは内6番手からになりましたが、反応ひと息で押っつけ通し。全く見せ場なし。気性面の成長が課題。

10着 プリンシアコメータ
この日はプラス6キロの490キロ。この馬にしては大人しい感じもしましたが、ほぼいつも通りの気配で好調の範囲内。レースは全く出脚が利かずリズム? 中団から何の抵抗もなく後退して10着。内枠が仇で負けパターンといったところですが、今後への影響が心配。

第53回 東京盃(Jpn2)

【予想】
◎コパノキッキング
〇サクセスエナジー
▲ヒザクリゲ
△グランドボヌール
△キャンドルグラス
△ニホンピロタイド
△ショコラブラン
△ブルドッグボス

 東京スプリントでは極悪馬場の中、器用に立ち回ったキタサンミカヅキに外肉薄したコパノキッキング。クラスターCは展開のアヤ。本来の差しに構える競馬に出るとみてコパノキッキングに期待。千二でもサクセスエナジー、その他▲△まで連下混沌。

【レース】
 外枠から好スタートを決めたクルセイズスピリツが逃げる態勢でしたが、内から菜七子騎手が気合をつけてコパノキッキングが先手主張。キャンドルグラス、サクセスエナジーなどが続いてブルドッグボスは中団。出遅れたニホンピロタイド、ヒザクリゲは後方から。3コーナーからリードを広げにかかったコパノキッキングが2馬身リードして直線へ。その差は更に広がり1分10秒7の好タイムでワンサイド勝利を収めました。追い駆けた馬が甘くなったところに、外伸びたブルドッグボスが2着。

【上位馬の寸評】
1着 コパノキッキング
 この日はプラス7キロの488キロ。東京スプリントの時と比べると馬が落ち着いているし、馬体増は文句なく好材料。レースは菜七子騎手がかなり気合をつけて先手主張。ペースを落とさずコーナーを回り2馬身のリードを保って直線へ。追い駆けた馬が甘くなるのを尻目に、更にリードを広げて鮮やかな逃げ切り。この時計で駆けては千切れて当然でしょう。戦法はスタート次第ということになりそうですが、千四までなら文句なく現役トップレベル。

2着 ブルドッグボス
 この日はマイナス8キロの516キロ。理想の510キロ台に絞れ落ち着きもあり好気配。レースは御神本騎手が気合をつけて外7番手から。勝負処でインに潜り込みロスを避けて脚を温存。最後の直線は外に持ち出し、甘くなった先行勢を捕らえて2着。展開に乗じて理想の競馬でしたが、年齢的な衰えを感じさせません。

3着 サクセスエナジー
 この日はプラス10キロの535キロ。抜群の馬っぷりに太目感なし。適度な気合乗りに毛ヅヤもいい。シャドーロール装着。レースは松山騎手が気合をつけて外4番手から。加速がつくと軽快そのもので4コーナー2番手。追い駆けた分、甘くなって3着に終わりましたが、内容的には及第点。走り慣れた浦和千四JBCでの反撃は可能だし、外目番手の競馬が一番合っている。

4着 ショコラブラン
 この日はプラス2キロの480キロ。特に目立つ気配ではありませんが、ここ一連のデキをキープ。レースは吉原騎手がかなり気合をつけて外6番手から。勝負処から動いて4コーナー4番手。2着争いには加わってきましたが、今一歩伸び切れず。それでも実力を維持していることをアピールしました。

5着 キャンドルグラス
 この日はプラス2キロの501キロ。馬体をフックラ映して毛ヅヤ上々。叩いての良化歴然。レースは好スタートから外3番手へ。最後は甘くなって5着ですが、積極的に立ち回って見せ場を作りました。さすがに交流重賞では敷居が高いものの、組み合わせ如何でいつでも勝機。

第66回 日本テレビ盃(Jpn2)

【予想】
◎クリソベリル
〇ノンコノユメ
▲ロンドンタウン
△ヒラボクラターシュ
△アポロケンタッキー

 兵庫CSは自ら動いて圧巻の勝ちっぷり。ジャパンDDは悠然と構えて差し切り。スケールの大きな走りで無敗のクリソベリルを巡る2着争い。紛れのない頭数でノンコノユメが相手に有力。

【レース】
 典型的な逃げ不在。予想通りロンドンタウンがハナに行って2案手にヒラボクナターシャ。クリソベリルは出たなりに外4番手から。中団にアポロケンタッキーとノンコノユメ。ペースはスロー。3コーナー2番手に上がったクリソベリルが1馬身差で直線へ。残り200で先頭に立ち、危なげなく押し切りました。ロンドンタウンが2着に逃げ粘り、ノンコノユメは3着まで。

【上位馬の寸評】
1着 クリソベリル
 この日はプラス1キロの539キロ。巨漢ながら均整の取れた好馬体。全く太目感なく気合乗りも上々。レースは出たなりに外4番手から。流れに沿って3コーナー2番手。1馬身差で直線に向くと、残り200で先頭。危なげなく押し切りました。メンバーに恵まれた今回は単なる通過点。スケールの大きな馬っぷりで依然底見せず。あまり忙しい競馬だと取りこぼしも考えられますが、長目の距離なら今後も無類の強さを発揮しそう。

2着 ロンドンタウン
 この日はマイナス1キロの527キロ。入念に乗り込まれた甲斐があり太目感なく好仕上がり。パドックでは初馬場も気にせず落ち着いて周回。レースは好スタートから無理なくハナに行って単騎マイペース。向流しから後続を警戒しつつ徐々にピッチを上げ直線へ。残り200でクリソベリルには交わされましたが、手堅く2着を確保しました。展開の利もあり力通りの競馬。

3着 ノンコノユメ
 この日は増減なしの446キロ。相変わらず体は増えてきませんが、数字以上に大きく見せて落ち着きもあり好調キープ。レースは笹川騎手が軽く気合をつけて内5番手から。ペースアップした向流しからは追って追走。前2頭から水を開けられて直線に向き、それなりに差を詰めて3着。展開を考えれば致し方ないところでしょうか。

6着 ヒラボクラターシュ
 この日はプラス3キロの523キロ。馬っぷり上々で気合乗りも良好。レースは好スタートから楽に2番手を進んだものの、勝負処でクリソベリルに交わされると無抵抗に後退。稽古内容が今イチで、中身が伴っていなかったのか…。

8着 アポロケンタッキー
 この日はマイナス18キロの560キロ。稽古ビッシリ行って絞り込んだ様子。気合も乗って悪くない。レースは道中仕掛けて5番手に行ったものの、大きくバテて離れた殿り負け。帝王賞に続いての惨敗。しかもドル箱の船橋で。厳しい状況に追い込まれた。

第56回 東京記念(S1)

【予想】
◎センチュリオン
〇シュテルングランツ
▲ヤマノファイト
△ストライクイーグル
△サブノクロヒョウ
△マルカンセンサー
△ウマノジョー

 マイル路線の常連を相手に小回りコース、斤量58キロに出遅れが重なっては5着も致し方ない川崎マイラーズのセンチュリオン。稽古上々で体調アップ確かなら、格の違いを見せるとみました。逃げるシュテルングランツ、復活ヤマノファイトが本線。

【レース】
 予想通り逃げ馬シュテルングランツが先手主張。ヤマノファイト、スギノグローアップと続いて直後にマルカンセンサー、ストライクイーグル。センチュリオンは中団から。ペースはスロー。3コーナーで先頭に立ったヤマノファイトにスギノグローアップ、ストライクイーグルが並びかけて直線へ。残り300で先頭に立ったストライクイーグルが、センチュリオンの追撃を楽に退けて重賞初制覇を果たしました。

【上位馬の寸評】
1着 ストライクイーグル
 この日はマイナス4キロの512キロ。もうひと絞りといった体つきですが、気合が乗って気配アップは明らか。レースは吉原騎手が気合をつけて外6番手から。2周目勝負処から動いて3番手から4コーナーでは3頭雁行の外併走。残り300で単騎先頭に立ち、人気のセンチュリオンの追撃を退けました。いかにも長距離向きの印象。年齢の割にレース数を使われておらず、今後は長距離戦で息の長い活躍が期待できそう。

2着 センチュリオン
 この日はプラス8キロの536キロ。高齢馬とはいえ馬っぷり冴えており、仕上がり万全。レースは矢野騎手が気合をつけて外9番手から。ただしペースの割に追走に余裕がなく前とは水が開いた状況。4コーナーで6番手に上がり、最後は地力を見せて2着に押し上げました。勝ち馬の実力は認めざるをえませんが、意外に苦戦を強いられた印象。本質的にこういった水の浮く馬場は良くないのかも。

3着 スギノグローアップ
 この日はマイナス4キロの489キロ。馬体をフックラ映して落ち着きもあり好調キープ。レースは真島騎手が多少気合をつけて外3番手から。2勝目勝負処から流れに沿って2番手から4コーナーでは先頭に並びかける形。追い比べで後れを取り離された3着に終わりましたが、実績馬2頭を追い駆けてここまで辛抱できたのは収穫。マダマダ成長余力がありそうです。

4着 マルカンセンサー
 この日はマイナス4キロの518キロ。元々馬っぷりのいい馬ですが、気合が乗って毛ヅヤも良く勢いを感じさせます。レースは的場騎手が気合をつけて外5番手から。終始積極的な姿勢を崩さず勝負圏内。最後は地力の差が出て4着ですが、中身の濃い走り。メンバー的に末脚に賭ける競馬に出るとみていましたが、この運びで頑張れたのは今後の糧となりそう。

5着 キャッスルクラウン
 この日はプラス4キロの460キロ。いつも大人しい馬で、見映え的にはひと息。前走は意表を突く逃げの手に出ましたが、さすがにこのメンバーでは従来通りに後方から。正味直線勝負に賭けて5着は、納得の結果。見た目も含めて地味な存在ですが、長距離では意外にねちっこい。

6着 ヤマノファイト
 この日はプラス12キロの536キロ。元々太目に映る体型の馬でいつも通りという感じもありますが、この数字は不安。レースは赤岡騎手が気合をつけて2番手から。2周目3コーナーで先頭を奪いましたが、意外に我慢が利かず6着。長目の距離で出して行く競馬だと少々甘くなる傾向。やはり千八前後がベストか。それと太目残り、基本左回り向きなどが重なっての敗戦とみたい。

9着 シュテルングランツ
 この日はプラス2キロの475キロ。あまり好不調の波がない馬で、馬体を安定。レースは左海騎手が気合をつけてハナ。道中はペースダウンしてマイペース。ただし3コーナーで早々に交わされて後退は案外。やや逃げ馬に不利な馬場傾向だったのが原因か…。

第30回 テレ玉杯オーバルスプリント(Jpn3)

【予想】
◎ヤマニンアンプリメ
〇サクセスエナジー
▲ノブワイルド
△ワイドファラオ
△ノボバカラ
△ダノングッド

 千六の交流マリーンCで2着があるヤマニンアンプリメですが、その切れ味は短距離でこそ威力倍増で千二の交流2連勝。もちろん千四までは守備範囲。激流の高速決着にも対応できるはずで◎。サクセスエナジー、ノブワイルドが本線。

【レース】
 好スタートを決めたノブワイルドが逃げてエッシャー、ワイドファラオの並び。その内にサクセスエナジーで、ノボバカラは中団。向流しに入ると後方にいたヤマニンアンプリメが一気に動いて3番手。ただし、軽快に逃げるノブワイルドのピッチは落ちず3馬身リードして直線へ。2番手に上がったワイドファラオを楽に抑えて連覇を達成しました。

【上位馬の寸評】
1着 ノブワイルド
 この日はプラス3キロの498キロ。パドックでは特に気合を表に出さず淡々と周回していますが、一段と馬体が引き締まり正にピーク。レースは好スタートから無理なくハナ。向流しに入っても11秒台のラップを刻んで後続を離し気味に逃げるいつものパターン。3馬身リードして直線に向き、後続に付け入る隙を与えませんでした。千メートルでアピアに競り勝ち、前走でキタサンミカヅキを一蹴。そしてこのレース連覇。全く年齢を感じさせません。

2着 ワイドファラオ
 この日はプラス1キロの499キロ。ユニコーン以来ですが、馬体フックラ好気配。力強い踏み込み。レースは福永騎手が多少気合をつけて外3番手から。3コーナーで2番手に上がって前を追いましたが、追撃及ばず2着。芝路線からユニコーン逃げ切り。今回は小回り千四の番手競馬に対応。様々な可能性を模索中といったところですが、相当な能力を秘めているのは確か。

3着 ヤマニンアンプリメ
 この日はマイナス5キロの490キロ。スカッと仕上がった体つきでいかにも切れそうなイメージ。適度な気合乗り。レースは序盤8番手。向流しに入ると一気に動いて3番手に進出しましたが、そこからもうひと脚というわけにはいかず流れ込んでの3着。なし崩しに脚を使う形で悔いの残る内容。基本的には千二ベストか。

4着 ノボバカラ
 この日はマイナス4キロの504キロ。高齢を迎えましたが、馬っぷりは冴えており好調。レースは藤本騎手が気合をつけて中団6番手から。速い流れを追って追走。終いソコソコ詰めて4着は、現状目イチの走りでしょう。交流重賞で突き抜けるパンチ力はない。

5着 サクセスエナジー
 この日はマイナス7キロの525キロ。雄大な馬っぷりは相変わらず。馬体減は絞れたものと判断。レースはスタートひと息。隣のノブワイルドがトップスタートなので、余計プレッシャーがかかったのか、どうも道中の行きっぷり今イチ。3番手を進んだものの追走に余裕がなく、流れ込む形での5着。外から被されるとリズム?