第58回 東京記念(S1)

【予想】
◎フィアットルクス
〇サトノプライム
▲トーセンブル
△エメリミット
△フレッチャビアンカ
△マンガン
△ジョーグランツ
△ホーリーブレイズ

 抜群のハイアベレージを残し重賞Vまで一直線のフィアットルクス。大井記念は勝ったミューチャリーに脱帽。仕上がり良好だしこのレベルの争いなら好枠先行で連対確保とみました。

【レース】
 内からパストーソが逃げてフィアットルクス、エメリミットの並び。内に引いてホーリーブレイズ、ストライクイーグル、フレッチャビアンカは中団。マンガン、サトノプライムは後方からで超スロー。最終4コーナーで先頭を窺うフィアットルクスにエメリミットが並びかけ、直後に手応え良く接近するフレッチャビアンカ。3頭の競り合いは、残り100で先頭に立ったフレッチャビアンカが1着ゴール。差し返し気味に抵抗したエメリミットが2着で船橋ラインの決着。

【上位馬の寸評】
1着 フレッチャビアンカ
 この日はマイナス1キロの468キロ。コンパクトにまとまったいかにも切れそうな体つき。落ち着きもあり好気配。レースは出たなりに中団8番手から。勝負処から手応え良く進出して4コーナーでは先行3頭の直後へ。直線に向くと前に襲いかかり残り100で先頭。食い下がるエメリミットを抑えて南関重賞初Vをゲットしました。反応良くどこからでも脚が使えるレース巧者。

2着 エメリミット
 この日はプラス8キロの491キロ。馬体増は成長分。パドックを堂々と周回する姿にダービー馬の更なる進化とデキの良さを確認。レースは山口騎手が気合をつけて外4番手から。2周目の向流しでは2番手に進出。最終4コーナーでは外併走。3頭のデッドヒートでフレッチャビアンカに競り負けましたが、最後差し返すシーンもあり内容的には勝利に匹敵。長距離に適性が高い。

3着 フィアットルクス
 この日はプラス1キロの511キロ。ひと息入っていますが、ここ一連と変わらぬ好気配で仕上がり早のタイプ。レースは本橋騎手が気合をつけて2番手から。終始パストーソをマークして盤石の態勢。4コーナーで先頭を窺い、最後の直線は3頭のデッドヒート。競り負けて3着に終わりました。先行ペースの流れに乗れての敗戦は不満もありますが、先着2頭とは長距離適性の差か…。

4着 ストライクイーグル
 この日はプラス1キロの508キロ。高齢を迎えましたが、馬っぷりの良さは健在。仕上がり良好と判断。レースは笹川騎手が気合をつけて外7番手から。勝負処から叩かれ進出して5番手。最後の直線もジリジリ脚を伸ばしましたが5着まで。得意の長距離でも勝ち負けまでは難しくなった。

5着 サトノプライム
 この日は増減なしの511キロ。トライアル1着当時と同様に活気十分の好馬体。ハイレベル安定。レースはヤンワリ出て離れた殿りから。向流しの半ほどから追い上げを図りましたが、フルゲートの大外を回らされる格好で思うように間を詰められず。結局は直線勝負で5着止まり。多頭数の先行ペースに不完全燃焼。

7着 マンガン
 この日はマイナス8キロの463キロ。中間の調整過程が今イチ。数字ほどは細く映らないものの、中身が伴っているかは? レースは後方もままで全く動けずに終了。一度使っての良化待ち。

第18回 スパーキングサマーカップ(S3)

【予想】
◎サルサディオーネ
〇ティーズダンク
▲グレンツェント
△コパノジャッキー
△ヒカリオーソ
△マムティキング
△ヴァケーション

 執拗に絡んで来ることが想定されたワークアンドラブが抽選モレになり悩み解消。単騎マイペースでサルサディオーネの逃げ切り有力。相手はデキ良くマイルに適性高いティーズダンク、高齢健在グレンツェント。

【レース】
 例によって抜群のスタートセンスで飛び出したサルサディオーネが労せずしてハナを奪い意外にもペースを落とした溜め逃げ。ヒカリオーソ、ヴァケーションと続いてその内にティーズダンク。グレンツェントは中団イン。1馬身リードして直線に向いたサルサディオーネがティーズダンクの猛追を抑えて1着ゴール。3着グレンツェントで順当な決着。

【上位馬の寸評】
1着 サルサディオーネ
 この日はプラス4キロの526キロ。馬体安定で好調キープ。レースは内枠から好スタートを決めて単騎マイペース。道中は後続を引き付けての溜め逃げ。特に突かれるシーンもなく1馬身のリードを保って直線へ。最後はティーズダンクの猛追に遭いましたが凌ぎ切りました。同型の抽選モレと先行有利の馬場に恵まれたのも確かですが、とにかく充実顕著。

2着 ティーズダンク
 この日はプラス2キロの500キロ。ハード調教を敢行して馬体をキープ。活気もありいかにもデキが良さそう。レースは出たなりに内4番手から。勝負処から自然に内2番手。4コーナーでは1馬身差に接近。最後の直線はグイグイ伸びて半馬身差に迫ったところがゴール。勝ちパターンのサルサディオーネに肉薄は立派。距離は多様にこなすものの、この千六がベストのイメージ。

3着 グレンツェント
 この日はプラス3キロの475キロ。落ち着いた振る舞いはいつも通り。変わり身までは?も順調そのもの。レースは森騎手が多少気合をつけて内7番手から。勝負処では3番手に進出して前2頭を射程圏内へ。直線でのブレイクが期待されましたが、意外に伸びを欠いて突き放されての3着。重賞での勝利は厳しくなった。

4着 マムティキング
 この日はプラス3キロの457キロ。馬体をフックラ映して落ち着きもありハイレベル安定。レースは張田騎手が気合をつけて内8番手から。道中徐々にポジションを上げて4コーナー5番手。内を突いて目イチの競馬で4着はほぼ力通りの競馬。

5着 ドンフォルティス
 この日はプラス1キロの517キロ。馬っぷり上々で見た目は悪くない。レースはスタートでヨレ気味で後方10番手から。4コーナーで中団に押し上げ、インを突いて5着。特に強調すべき内容ではありませんが、ソフト仕上げでこの走りなら一応のメド。

第55回 黒潮盃(S2)

【予想】
◎パストーソ
〇ジョエル
▲ノットリグレット
△ノートウォージー
△ヒートアップハート
△スマイルサルファー
△ジョーイルガチフェ

 前走は京浜盃2着馬を完封して52秒6で駆けたパストーソ。あの走りからは重賞でも何ら引け目なし。レース巧者で自在性があるし、ここも時計勝負で勝てるとみました。もちろんジョエルが相手。

【レース】
 好スタートを決めた的場ノートウォージーがほぼ馬なりでハナ。ジョーイルガチフェ、シンギングハピネス、ハイパータンクなどが続いて直後にジョエル。その後ろにパストーソ。ペースはスローに近い平均。勝負処で3番手に上がったジョエルが、前2頭をひと呑みして直線に向くとすぐさま先頭。後続を突き放してワンサイド勝利を収めました。外詰めたパストーソがギリギリ間に合って2着。

【上位馬の寸評】
1着 ジョエル
 この日はプラス2キロの518キロ。馬体が更にボリュームアップして成長を確信。レースは張田騎手が気合をつけて内5番手、先行勢の直後、絶好のポジション。脱落する馬を尻目に勝負処では3番手。そこから勢い良くマクって出て前を呑みこみ、直線に向くと即先頭。後続に付け入る隙を与えずワンサイド勝利を収めました。58キロを背負ってこの内容。今後が益々楽しみに。

2着 パストーソ
 この日はプラス4キロの494キロ。少々テンションが上がり気味でしたが、活気があっていかにもデキが良さそう。レースは逃げもありかなとみていましたが、スタート決めた割に意外に行き脚がつかず内6番手から。向流しに入ると外に持ち出し追い上げを図り再び内へ。勝負処からマクって出て4番手。最後は外詰め辛うじて2着。2キロ重いジョエルには完敗ですが、リズム?ながら一応まとめたのは更なる成長を促しそうです。

3着 ノートウォージー
 この日はプラス9キロの493キロ。馬体を戻して状態アップ。レースは好スタートからほぼ馬なりでハナ。程良いペースで引っ張りレースを作りましたが、最後の直線は早目にジョエルに交わされイン粘り。惜しくもパストーソに交わされ3着。完全な力負けですが、逃げ馬に不利な馬場状態を考えれば健闘。

4着 サヨノグローリー
 この日はプラス11キロの475キロ。休養前はややスッキリし過ぎた感じもしましたが、馬体を戻して好仕上がり。レースはスタートひと息で内8番手から。最終4コーナーでは5番手に進出して、4着に押し上げたのは大健闘。

5着 ノットリグレット
 この日はプラス7キロの449キロ。数字以上に馬体を大きく見せて好気配。レースは出たなりに外7番手から。これといった見せ場はなく離された5着ですが、現状の力関係を考えればマズマズ。未だに1勝馬とはいえ、自己条件に戻れば即勝ち負け。

第28回 マイルグランプリ(S2)

【予想】
◎モジアナフレイバー
◎キングガンズラング
▲ワークアンドラブ
△ティーズダンク
△グレンツェント
△コパノジャッキー

 2年連続して南部杯で大善戦。前走は致命的な不利を挽回して圧勝のモジアナフレイバー。若干勢い停滞とはいえ、マイラーとしての実力は間違いなく全国レベル。斤量面にも恵まれ順当に勝てるとみました。船橋のキングガンズラング本線。

【レース】
 ワークアンドラブが行く態勢でしたが、内から譲らず今野サンロアノークが先手を主張。今回はスタート決めたモジアナフレイバーが内3番手でその外にドリームキラリ。離れた5番手にティーズダンク。キングガンズラング、グレンツェントは中団でペースはやや速目。3コーナー先頭に立ったワークアンドラブをマークして2番手に上がったモジアナフレイバーが直線に向くとすぐに先頭を奪いましたが、ひと息甘くなってティーズダンク、グレンツェントが1、2着の追い込み決着。

【上位馬の寸評】
1着 ティーズダンク
 この日はマイナス12キロの498キロ。ひと息入っての馬体減ですが、ビッシリ追い切って仕上げてきた感じ。レースはほぼ馬なりで流れに沿った滑り出し。速いペースの離れた5番手をスンナリは理想的なポジション。一歩前に動いたモジアナフレイバーをマークして4コーナーでは3番手。直線は外に持ち出して追い比べ。グレンツェントに競り勝ち、戸塚記念以来の重賞制覇を果たしました。この馬のレースで印象深いのは後方一気に追い込んで3着した全日本2歳優駿。距離の守備範囲は広いものの、マイルくらいで一瞬のキレを生かす競馬が一番似合う。

2着 グレンツェント
 この日はマイナス4キロの472キロ。活気があり年齢を感じさせません。レースは乗り替わった本田騎手が気合をつけて外8番手からは脚質的に妥当なポジション。4コーナーでは外3番手に進出。ティーズダンクと馬体を並べてモジアナフレイバーに襲いかかり一旦は先頭に立つ勢いでしたが、惜しくも競り負けて2着。展開が向いたのは確かですが、マイラーとしての実力は健在。

3着 モジアナフレイバー
 この日はプラス5キロの516キロ。いつも通りに馬体をフックラ映し、前走時に比べると毛ヅヤも改善。レースはスタートを決めて出たなりに内3番手から。早目に先頭に立ったワークアンドラブをマークして4コーナーでは手応え良く2番手。直線に向くとすぐに先頭に躍り出て確勝ムードでしたが、ゴール前で2頭の強襲に遭い3着。勝ち気に行ったのが裏目に出た感じもありますが、あの行きっぷりでは致し方なし。あくまでも展開のアヤで、負けたとはいえ千六ベストを改めて確認。

4着 ワークアンドラブ
 この日はマイナス5キロの475キロ。ひと息入りましたが、仕上がり早のタイプでキッチリ。レースは当然逃げる姿勢でしたが、内からサンロアノークが何が何でもの気構えで、2番手に引く形。離れた2番手で折り合いに専念して3コーナー先頭。ただし直後にモジアナフレイバーでは厳しい流れ。直線に向くと早々に交わされ4着に終わりましたが、展開を考えればなかなかの頑張り。やはり基本は逃げ馬。

5着 キングガンズラング
 この日はマイナス5キロの533キロ。相変わらず馬っぷりが冴えているし堂々たる振る舞い。完全復調間違いなし。レースは好スタートから本橋騎手が気合をつけて行きましたが、速いペースに置かれて内7番手から。最後の直線は外に持ち出して追い上げを図りましたが、水を開けられた5着。追って鋭い脚を使えるタイプではなく、この形では厳しい。過去マイルの重賞京成盃を勝利していますが、現状千八くらいで先行する競馬が合う。

第11回 習志野きらっとスプリント(S1)

【予想】
◎アザワク
〇キャンドルグラス
▲コパノフィーリング
△カプリフレイバー(出走取消)
△ポッドギル
△アドバイザー
△クルセイズスピリツ

 昨年の当レースは勝ったノブワイルドとガンガン競り合って4着に敗れたアザワク。今年は磨きの掛かったダッシュを決めて逃げ切りに期待。当然キャンドルグラスが相手本線。

【レース】
 スタートを決めたのはキャンドルグラス。注目の逃げ争いを制したのはコパノフィーリング。ジョーロノ、アザワク、フランシスコダイゴの並び。キャンドルグラスは中団後ろを追って追走。2馬身リードして直線に向いたコパノフィーリングが後続に付け入る隙を与えずワンサイド勝利。一旦は2番手に上がったフランシスコダイゴを交わしてキャンドルグラスが2着。

【上位馬の寸評】
1着 コパノフィーリング
 この日はマイナス5キロの460キロ。もっとあった方がいい感じもしますが、落ち着きがあり前走のデキ。レースは出脚ひと息。それでも無理なくハナへ。快調に飛ばして2馬身のリードを保ち直線へ。終いは更に差を広げて危なげなく1着ゴール。時計の58秒6も上等。やはり交流重賞も含めた今後のスプリント路線を牽引していく逸材です。

2着 キャンドルグラス
 この日はプラス1キロの506キロ。近走は間隔をあけての出走ですが、馬体に緩みがなくこの馬としては気合乗りも上々。文句なし。レースはスタート決めたもののダッシュ負けして中団8番手から。勝負処から追って進出。4コーナーでは前とはまだ隔たりがありましたが、大外詰めて2着は地力の賜物。やはり千二ベストで千は少々忙しい。実力は維持しています。

3着 フランシスコダイゴ
 この日はマイナス12キロの476キロ。決して細目感はなくむしろ馬体フックラ。気合も乗って上々の仕上がり。レースは外枠から無理なく流れに乗って4番手から。4コーナーでは手応え良く2番手に進出。ほぼ2着確保かに思えましたが、キャンドルグラスの追い込みに屈して昨年と同じく3着。前走は内枠から先手主張で殿りに敗れましたが、今回は外枠もあり急かされずに行けたのが良かった感じ。差しに構えて一瞬のキレを生かした方がいいタイプ。

4着 アドバイザー
 この日はマイナス3キロの529キロ。相変わらず馬っぷり上々で見映えします。レースは笹川騎手がかなり気合をつけて外6番手から。激流に余裕のない追走になりましたが、一応2着争いに絡む形で4着。禁漁面での優遇がなかった割に崩れなかった点は評価すべき。

5着 クルセイズスピリツ
 この日はマイナス475キロ。胴の詰まったコロンとした体型で、全く減った感じはありません。入念に乗られてキッチリ仕上げてきた印象。レースは逃げ争いに絡めず内6番手から。それでもリズムを崩すことなく追走して4コーナーでは内4番手。直線は外に切り替えて2番手争いには加わりました。距離適性が高かったにせよ新味発揮。

7着 アザワク
 この日はマイナス5キロの463キロ。丸みを帯びた馬体に程良い気合乗り。好調キープと判断。レースは張田騎手が気合をつけて行ったものの、行き切れず外3番手から。4コーナーでは内3番手。終い内を突いたものの、追っての味はなく7着。相手が一枚上でした。

第23回 ジャパンダートダービー(Jpn1)

【予想】
◎リプレーザ
〇スマッシャー
▲ゴッドセレクション
△ウェルドーン
△ブライトフラッグ
△ジョエル
△ギガキング

 兵庫でタフな競馬を経験してきたリプレーザを重視。芝千二からの条件激変に対処して渋い走りを見せた点に着目。当然ユニコーンの覇者スマッシャーは有力だし結構難解な一戦。

【レース】
 好スタートから仲野騎手が気合をつけてキャッスルトップがハナ。離れた2番手にロードシュトローム。ゴッドセレクション、ウェルドーン、リプレーザと続きスマッシャーは中団8番手。緩急をつけた逃げを打ったキャッスルトップは1馬身リードして直線へ。ゴール前は内外から人気のJRA勢が殺到しましたが、その追撃を凌いだキャッスルトップが大金星。

【上位馬の寸評】
1着 キャッスルトップ
 この日はマイナス11キロの442キロ。数字ほどの細目感はありませんが、上積みは微妙。レースは好スタートを決めて先手を主張。序盤はやや速目のペースで一見して捨て身の逃げ。途中で息を入れて後続を引き付け、コーナー過ぎて再びリードを広げるなど緩急をつけた逃げ。1馬身差で直線へ。残り200から後続が殺到してきましたが、吞み込まれるどころか執拗に抵抗。凌ぎ切って大金星は正直驚き。初勝利がつい最近の浦和。弾みがついて3連勝とはいえB3を勝ったばかり。それがとてもフロックとは言えない中身の伴った堂々たる勝利。次走はどういう評価にしようか迷ってしまいます。

2着 ゴッドセレクション
 この日はプラス1キロの529キロ。上々の馬っぷり。兵庫以来ですが仕上げに怠りない様子。ブリンカーは外しての出走。レースは出たなりに離れた3番手から。勝負処から接近して前を射程圏内。最後の直線は外からジリジリ脚を伸ばして2着。それほど鋭い脚は使えませんが、容易には崩れないタイプ。持ち味は発揮しました。

3着 ウェルドーン
 この日はプラス11キロの506キロ。異例の関東オークスからの出走でこの馬体増。全く太目感なくもっと増えてもいい感じ。気配的には前走以上。レースは好スタートから出たなりに外4番手。勝負処から前を呑み込む勢いでマクって出て直線へ。最後は同じ脚になり3着ですが、牡馬に混じっての堂々たる立ち回りは更に評価アップ。

4着 スマッシャー
 この日はマイナス2キロの466キロ。コンパクトにまとまり、いかにも切れ味がありそうな体つき。レースはスタートひと息で外8番手から。レースの流れと脚質からは妥当なポジション。勝負処から仕掛けて出ましたが、4コーナーでは先行した他の有力処とはかなり距離。メンバー最速の脚で大外から詰めたものの及ばず4着。地力の高さは窺わせました。

5着 リプレーザ
 この日はマイナス2キロの482キロ。馬体をフックラ映して落ち着きもあり好仕上がり。レースは幸騎手が多少気合をつけて6番手から。終始内を回って最後の直線もイン戦。食い下がりましたが追い負けして5着。兵庫は勝利しましたが、基本的には短目の距離で差しに構えていいタイプか。

第25回 スパーキングレディーカップ(Jpn3)

【予想】
◎テオレーマ
○サルサディオーネ
▲リネンファッション
△ウルトラマリン
△フェアリーポルカ
△マルカンセンサー

 サルサディオーネ、マドラスチェックの競りに乗じたとはいえ、マリーンCがいかにも鮮やかだったテオレーマ。今回も少頭数のマイル戦に馬場状態などほぼ同じ条件。体調も更に上向きなら勝てるとみました。スンナリ逃げれば当然サルサディオーネ。

【レース】
 内枠から好スタートを決めたサルサディオーネがお約束の逃げ。ウルトラマリン、リネンファッションの並びでその内にグランデストラーダ。離れてフェアリーポルカ、その外にテオレーマ。馬場を考えれば平均ペース。勝負処から追って後続を振り払うサルサディオーネは3馬身差で直線へ。2着争いを尻目に更にリードを広げてワンサイド勝利を収めました。3コーナーで2番手に上がったリネンファッションが粘り通して2着。

【上位馬の寸評】
1着 サルサディオーネ
 この日はマイナス15キロの522キロ。大きく減らしてきましたが、馬は落ち着いているし問題なしと判断。レースは抜群のダッシュで飛び出して単騎マイペース。速過ぎず遅過ぎずこの馬としては理想のペース。勝負処から追ってリードを広げ3馬身差で直線へ。その差は詰まるどころか更に広がりワンサイド逃げ切りを収めました。マリーンCではマドラスチェックにマークされて3着に終わりましたが、今回は完全な勝ちパターン。

2着 リネンファッション
 この日はプラス9キロの459キロ。少々テンションは上がり気味でしたが、馬体増好感でデキ維持。レースは好スタートから馬なりで外3番手。3コーナーでウルトラマリンを交わして2番手。最後の直線はサルサディオーネに突き放されて辛抱の競馬。何とか2着は死守しました。好走パターンに持ち込んでほぼ目イチの競馬。

3着 グランデストラーダ
 この日はプラス5キロの509キロ。馬体をフックラ映して活気もあり好気配。レースは外枠から徐々に馬を内に寄せて内4番手から。4コーナーでは3番手。最後の直線は外に切り替えて前を追いましたが、あとひと伸びを欠いて3着。この馬向きの脚抜きのいい馬場をロスなく捌いて目イチの競馬。

4着 フェアリーポルカ
 この日はプラス7キロの513キロ。全く太目感なく均整の取れた好馬体。レースはスタート躓いて離れた5番手から。自分のペースを守り、最後の直線は内を突いて4着。前走のマリーンCと同じような競馬。ダートではワンパンチ不足。

5着 サルサレイア
 この日はプラス3キロの502キロ。ここ一連と同等で好調キープ。レースは後方7番手を進み僅かに詰めた程度の5着。完全にスピード負け。

6着 テオレーマ
 この日はプラス9キロの488キロ。気合乗りなどは上々ですが、マリーンC当時に比べるとやや重目の感じも。レースは外6番手から。勝負処から動きましたが、4コーナーではまだかなり水をあけられた5番手。全く伸びる気配がなくこの結果は拍子抜け。マリーンCは確かにハマった競馬だし、今回は万全?としても不可解な敗戦。

第44回 帝王賞(Jpn1)

【予想】
◎オメガパフューム
〇チュウワウィザード
▲オーヴェルニュ
△テーオーケインズ
△ダノンファラオ
△クリンチャー
△カジノフォンテン

 川崎記念では張田カジノフォンテンの術中にハマったオメガパフューム。仕切り直しの今回、大井二千でのパーフェクトな実績信頼。当然チュウワウィザード本線。

【レース】
 カジノフォンテンが逃げてダノンファラオ、オーヴェルニュの並び。その内にテーオーケインズ、外にクリンチャー。チュウワウィザード、オメガパフューム、ミューチャリーは中団。ノンコノユメは後方から。ペースはやや速目。クリンチャー、オメガパフュームなどが動きを見せ、ぼぼ一団で直線に向きましたが、内で脚を溜めていたテーオーケインズの伸び脚が格段に上回り圧勝。伏兵ノンコノユメが2着。

【上位馬の寸評】
1着 テーオーケインズ
 この日はプラス3キロの497キロ。特に目立つ馬っぷりではありませんが、キッチリ仕上がって落ち着きも伴い態勢万全。レースは出たなりに内4番手から。勝負処から動きがある中を、インで我慢して脚を溜め直線へ。残り300で横一線から突き抜けワンサイド勝利。時計の2分2秒7も優秀。東京大賞典では惜しくも敗れましたが、今季2連勝と地力を培い見事に雪辱。今回は全てに巧く運んだのでまだ絶対的な信頼は?ですが、交流路線の主役級に躍り出たのは確か。

2着 ノンコノユメ
 この日はプラス4キロの456キロ。小柄な馬体をフックラ映して毛ヅヤも上々。好仕上がり。レースは出たなりに内10番手から。人気薄の気楽さもありマイペースを堅持。コーナーはラチ沿いをロスなく立ち回り、最後の直線は外へ。もつれる2番手争いを制して衰えぬ力量をアピールしました。

3着 クリンチャー
 この日はマイナス2キロの490キロ。ひと息入れての南関初登場ですが、適度な気合乗りで上々の仕上がり。レースは出たなりに外4番手から。勝負処から動いて一旦は2番手に進出しましたが、ゴール前ノンコノユメに差されて3着。速目の流れを動いてこの結果なら地力は示した格好。マダマダ交流路線で星を重ねていきそう。

4着 ミューチャリー
 この日はマイナス1キロの466キロ。馬体をキープして落ち着きもあり前走を勝った当時と同等。レースは御神本騎手が多少気合をつけて中団7番手から。同じポジションにいたオメガパフュームをやり過ごす形で一旦脚を溜め、ワンタイミング遅らせスパート。ペースを考えれば巧く立ち回って4着に食い込みました。トップレベルを相手にコンスタントに入着は大したもの。

5着 オメガパフューム
 この日は増減なしの455キロ。仕上がり早のタイプ。適度な気合乗りで普段と変わらぬデキ。レースは外7番手から。道中はかなり外々を回って追い上げる形。なし崩しに脚を使い、最後は伸び切れず5着。大井の二千では初めて崩れる結果に。新旧交代の時期にきているのか…微妙なところですが、今回に関してはロスが大きかった。

6着 チュウワウィザード
 この日は487キロ。海外帰りですが、以前と変わらぬ好気配。程良い気合乗りに毛ヅヤもいい。レースは好スタートから6番手を進みましたが、道中の反応ひと息でポジションを下げて後方へ。最後の直線はインから盛り返して6着。消化不良のレース。次走で改めて注目。

7着 オーヴェルニュ
 この日はプラス8キロの482キロ。馬体を増やして成長が窺えます。レースは出たなりに外3番手からといつものパターン。最後の直線も2番手グループを死守していましたが、脚が止まって7着に後退。流れがシビアだったこともありますが、まだ一線級とは壁があるということか。

10着 カジノフォンテン
 この日はマイナス4キロの540キロ。堂々とした馬っぷりに充実ぶりが窺えます。レースは張田騎手が仕掛けてハナへ。ただし後続のマークが厳しく息の入らない流れ。先頭で直線に向いたものの、残り300で内外から殺到されて沈没。厳しい展開に加えて目イチの競馬が続いてややピークを過ぎていたのか…。

第11回 優駿スプリント(S2)

【予想】
◎ジョーロノ
〇ワールドリング
▲ハートプレイス
△チャンプタイガー
△エンテレケイア
△サブノハクタカ
△ブラックストーム

 浮き沈みはあっても、一連の重賞路線で自分のスタイルを貫徹したジョーロノ。実績から58キロは納得。要は初の千二がどうかですが、抜群のスタートセンスを誇りむしろ歓迎とみれば、人気的にも妙味ありとみました。ワールドリングも実績重視。

【レース】
 激しい逃げ嵐を制したのはジョーロノ。エンテレケイアが2番手でその内にブラックストーム。直後にワールドリングでハートプレイスもこの圏内。動きを見せたのはリュウノヘラクレスで先団へ接近。当然ハイペース。最後の直線は横一線の叩き合いになりましたが、外から脚を伸ばしたワールドリングが1着。外に回したハートプレイスが2着。

【上位馬の寸評】
1着 ワールドリング
 この日は増減なしの496キロ。ダービー直後ですが、馬体の張り良好。今回はブリンカー装着。レースは張田騎手が気合をつけて外5番手から。道中の行きっぷり折り合いスムーズ。最後の直線は外から伸びてゴール前100で先頭。危なげなく1着ゴールを駆け抜けました。新馬で千メートルを1分0秒8の好タイムで楽勝と基本的なスピード能力は高いし、ブリンカー効果もてきめん。

2着 ハートプレイス
 この日はプラス5キロの473キロ。多少テンションが上がり気味でしたが、馬体増好感でハイレベル安定。レースは好スタートから一歩引く形で内6番手から。手応え良く進めて直線へ。前が壁になり外へ持ち出す格好も、さしたるロスにはならずキッチリ2着。スタートセンス抜群だし、行く気になれば相当速く、差しに構えてもいい切れ味。スプリンターとしての才能光る。

3着 ジョーロノ
 この日はプラス9キロの475キロ。胴の詰まったコロンとした体型。少々太目に映りますが、全く問題なし。レースは左海騎手が何が何でもの気構えでハナを主張。速目のラップを刻んでレースを先導。最後の直線では差し馬2頭に屈しましたが、懸命に粘って3着確保。斤量差とかなり脚を使ってハナに行ったことを考えれば地力は示した格好。今後はこの路線主体か。

4着 エンテレケイア
 この日はマイナス4キロの490キロ。もうひと絞り欲しい感じもしますが、体型的なモノか。レースは森騎手が気合をつけて外2番手から。4コーナーでは先頭に並びかけ、最後の直線では一旦は抜け出すシーンもありましたが、差し馬2頭に殺到され、ジョーロノにも差し返されて4着。外枠から脚を使って先行を考えれば悪くない内容。この馬もスプリント戦がイメージに合う。

5着 チャンプタイガー
 この日はプラス4キロの483キロ。馬体をフックラ映して落ち着きもあり好気配。レースはスタートひと息。御神本騎手が気合をつけて内6番手へ。ハートプレイスの直後から。最後の直線は外から差を詰めて5着。キャリアと初コースを考えればマズマズ。これを糧に更なる成長が見込めそう。

第57回 関東オークス(Jpn2)

【予想】
◎ケラススヴィア
〇ウェルドーン
▲リフレイム
△ランスオブアース
△ベルヴォーグ
△ディアリッキー

 ユングフラウ賞では一敗地にまみれたケラススヴィアですが、何らダメージなく2冠奪取。案外追わせる面があり距離は問題なくこなすと判断。JRA勢に絶対的な存在はなく3冠達なるとみました。武豊ウェルドーン本線。

【レース】
 好スタートを決めたケラススヴィアが労せずしてハナ。やや難しい面を覗かせつつもウェルドーンは外3番手。リフレイム、ランスオブアースは中団。ベルヴォーグは後方から。ペースはスロー。3コーナーで2番手に上がったウェルドーンを2馬身離して直線に向いたケラススヴィア。ほぼ同じ脚いろで一旦は3冠制覇なったかに見えましたが、ここから地力を発揮したウェルドーンがジリジリ詰め寄り残り50で先頭。競り勝って武豊騎手は関東オークス三度目の勝利。

【上位馬の寸評】
1着 ウェルドーン
 この日はマイナス1キロの495キロ。いかにも切れそうな均整の取れた好馬体。レースはスタートひと息。少々難しい面を覗かせましたが、武豊騎手が宥めつつ外3番手へ。道中は我慢を利かせ、3コーナー手前から2番手。ただしケラススヴィアも早目のラストスパート。2馬身差の差をつけられ直線へ。手応え的には厳しい感じでしたが。終いの2ハロンが14秒1~14 秒0とかかるサバイバル戦。半ばバテ比べの争いを制したのは、やはり地力の賜物でしょう。血統的にも基本はマイラータイプ。

2着 ケラススヴィア
 この日はマイナス2キロの436キロ。近走は430キロ台で推移していますが、別段細目感はなくデキ安定。適度な気合乗り。レースは好スタートから楽にハナ。マイペースに持ち込んで折り合いもスムーズ。理想的な展開。勝負処からウェルドーンの追い上げを察知した森騎手が、仕掛けて相手を振り切る作戦。2馬身のリードを保って直線に向き、それが奏功したかに見えましたが、自身の負担も大きく、最後は脚が上がる格好。追撃を許し3冠達成の夢は途絶えました。正に完全燃焼の競馬。

3着 ランスオブアース
 この日はプラス2キロの469キロ。落ち着きがあり毛ヅヤも良く好気配。レースは泉谷騎手が気合をつけて中団6番手から。向流しでは内に進路を取りロスなく追走。最終4コーナーでは前2頭から離れた3番手。ただし、そこからもうひと伸びする脚はなく流れ込んでの3着。ほぼ力通りの競馬。

4着 グロリオーソ
 この日は増減なしの457キロ。岩手への遠征帰りですが、馬体をキープして順調。レースは後方8番手で脚を溜める競馬。距離を考えれば当然の戦法。上がりのかかる競馬に乗じて差を詰め4着は作戦通りでしょう。

5着 ネイバーアイランド
 この日はマイナス16キロの403キロ。数字通りに見た目も減った感じ。レースはヤンワリ出て離れた殿りから。バテた馬を交わして5着は、これも作戦通りでしょう。