第15回 東京シンデレラマイル(S3)

【予想】
◎メモリーコウ
〇ルイドフィーネ
▲ダノンレジーナ
△レイナブローニュ
△ミラバーグマン
△ラインカリーナ
△ケラススヴィア

 牝馬交流競走の常連メモリーコウ。距離やコースを問わない実力派。仕上がりも伴っているなら素直に地力信頼。ルイドフィーネ本線に手広く。

【レース】
 スタート直後にやや内にヨレながらも楽にケラススヴィアがハナ。ダノンレジーナ、テーオーブルベリーと続いて内にフクサンローズ。先行直後にミラバーグマン。中団にメモリーコウ。スタート不利のルイドフィーネは後方から。ペースはスロー。先行有利な流れで4コーナー先頭に並びかけたダノンレジーナが、残り200で単騎先頭。追い込むメモリーコウを抑えて実力をアピールしました。

【上位馬の寸評】
1着 ダノンレジーナ
 この日はプラス5キロの483キロ。遠征帰りですが、馬体をフックラ映して疲労の色なし。レースは好スタートを決めてサッと2番手。道中外からのプレッシャーも受けずスムーズな運び。4コーナーで先頭に並びかけ、残り200で先頭。完璧な運びで危なげなく決めました。おあつらえ向きの展開とはいえ、まずは実力通り。

2着 メモリーコウ
 この日はプラス8キロの478キロ。入念に乗り込まれての馬体増。落ち着きもあり好気配。レースは真島騎手が気合をつけて行ったものの、案外ポジションを取れず7番手から。勝負処から押し上げを図り4コーナー5番手。苦しい競馬ながらも外から伸びて2着は勝ち馬に匹敵する内容。当然今後の牝馬重賞路線の主役級。

3着 ケラススヴィア
 この日はマイナス3キロの441キロ。小柄な馬体をフックラ見せて活気もあり好気配。レースはやや内にヨレながらも楽にハナ。ダノンレジーナのジカ付に遭ったとはいえ、道中これといった動きがなく息の入る逃げ。終い競り負けたとはいえ、ギリギリ粘って近2戦とはひと脚違う走り。やはり基本的にはこのくらいの距離が合う感じ。

4着 ミラバーグマン
 この日はプラス4キロの453キロ。月イチのローテーを守って使われ馬体を維持して順調。レースは出たなりに6番手から。馬込みで折り合いに専念。勝負処から動いて4コーナー3番手。一旦は先頭を窺うシーンもありましたが、最後は力負けして4着。軽量を利してほぼ力通りの競馬。

5着 マルカンセンサー
 この日はマイナス7キロの504キロ。以前いた頃と変わらぬ気配で順調な仕上がり。レースはテンから抑え込んで殿りから。4コーナー手前からマクって出て大外へ。終い詰めて5着は、いかにも叩き台的な運びを考えれば上等。実力の裏付けはあるので今後の動向に注目。

7着 ルイドフィーネ
 この日はプラス1キロの471キロ。前走の馬体を維持して好調。レースはスタートで挟まれる不利がありほぼ殿りから。正味直線だけで1秒圏内に押し上げればマズマズ。次走で改めて注目。

第67回 東京大賞典(G1)

【予想】
◎オメガパフューム
〇ロードブレス
▲ミューチャリー
△アナザートゥルース
△タービランス
△ノンコノユメ
△クリンチャー

 JBCでは出遅れながら、前目をスンナリ捌いたミューチャリーに肉薄したオメガパフューム。衰えぬ実力をアピール。成績通りに基本は冬季稼働型。この中間も活気溢れる好気配なら、前人未到の4連覇達成とみました。連下は混沌。

【レース】
 好スタートを決めたキャッスルトップの逃げ。一旦は大逃げの気配も向流しに入るとペースダウン。後続が一気に押し寄せて2番手にアナザートゥルース。直後にクリンチャー。更にはミューチャリーが接近して、これをマークするようにオメガパフュームも進出して上位は一団。3コーナーではアナザートゥルースが先頭に立ちミューチャリー、オメガパフュームの並びで直線へ。外に弾かれる形になったオメガパフュームですが、さすがの底力を発揮。残り200で先頭に立ち、食い下がるクリンチャーを抑えて4連覇を達成しました。

【上位馬の寸評】
1着 オメガパフューム
 この日はマイナス4キロの458キロ。例年通りのローテーで駒を進め心身ともにハイレベル安定。レースは出たなりに外8番手から。向流しでミューチャリーが進出した際は、JBCの二の轍を踏まぬよう、タイミングを合わせてスパーツ。早々に3番手へ。最終コーナーではミューチャリーの寄せに弾かれるように外に振られましたが、これに動じず脚を伸ばし残り200で先頭。食い下がるクリンチャーを抑え込み前人未到の4連覇を達成しました。

2着 クリンチャー
 この日はマイナス15キロの483キロ。休み明けを二度叩いて太目の馬体が絞れこの時季にしては毛ヅヤもいい。気配一変。レースは川田騎手が多少気合をつけて外3番手から。勝負処で有力2頭が動いた際は、これをスルーして内で脚を溜める形。最後の直線はオメガパフュームが外に振られる間隙を突いて中を割り一旦先頭を窺うシーン。競り負けたとはいえ最後まで抵抗して実力をアピールしました。常識に掛からない面はありますが、大井コースは相性がいい。

3着 ウェスタールンド
 この日はプラス2キロの479キロ。年齢的に大きな変化は感じませんが、馬体をフックラ映して好調。レースはヤンワリ出て定番の追い込み。前の集団からはかなり離されて後方を進み、直線勝負で3着。メンバー最速の脚を使ったものの、ヨーイドンの競馬で力のある馬に前で捌かれては致し方なし。これも衰えを感じさせません。

4着 ミューチャリー
 この日はプラス6キロの466キロ。馬体増好感だし落ち着きもあり充実ぶりが窺えます。レースは出たなりに流れに乗り、向流しに入るとペースダウンとみるや御神本騎手がすかさずポジションを上げて3番手へ。JBCと同じ戦法。3コーナーでは2番手。4コーナーではやや外に張る形。直線のデッドヒートで後れを取り4着に敗れましたが、地方を代表する実力馬に恥じないレースぶり。以前の追い込み一手のイメージを一新。

5着 ロードブレス
 この日はマイナス2キロの496キロ。ここ一連と同様の好気配。レースは出遅れて内9番手から。前が壁になり少々動きづらいポジション。最後はソコソコ詰めてきましたが、流れが向かなかった印象も。追い込みに固めていい味を出してきたので、展開次第ではいつ大駆けがあっても不思議ない。

第59回 ゴールドカップ(S1)

【予想】
◎ティーズダンク
〇モジアナフレイバー
▲アランバローズ
△アマネラクーン
△アンティノウス
△ベストマッチョ

 軽量54キロを利したとはいえ、テイエムサウスダンに迫る姿勢を見せて3着アランバローズを1秒離したテレビ埼玉杯が光るティーズダンク。地元浦和戻りなら見直したい一戦。当然モジアナフレイバーが本線。

【レース】
 アランバローズが意外に行き脚つかず、内から3歳快速ジョーロノの逃げ。ベストマッチョ、アランバローズと続いてティーズダンクも積極的に前を追う形。ペースはメンバーを考えれば平均。3コーナーで先頭に立ったベストマッチョを交わして4コーナー先頭のティーズダンクが、モジアナフレイバーの追撃を振り切って1着ゴール。

【上位馬の寸評】
1着 ティーズダンク
 この日はプラス7キロの517キロ。この1年で大きな変貌を遂げ、太目感なく好仕上がり。レースは好スタートから和田騎手が気合をつけて外4番手。強敵を背後に抱えながらも積極的な立ち回りで2番手から4コーナーでは早くも先頭。モジアナフレイバーの追撃をクビ差抑えて充実ぶりをアピールしました。距離は多彩にこなすとはいえ、この千四がベストか。

2着 モジアナフレイバー
 この日はプラス6キロの514キロ。攻め気配アップして馬体を増やし復調確か。レースは内7番手を追って追走。4コーナーでは3番手に取り付き最後の直線はティーズダンクに迫りましたが、首差及ばず2着。地の利ある相手に一歩先んじられての惜敗。距離適性の差もあったか…。現役屈指の実力馬に違いはなく、もうひと働きありそう。

3着 ベストマッチョ
 この日はプラス6キロの497キロ。高齢8歳で大きな変化は感じませんが、順調な仕上がり。レースはほぼ馬なりで外2番手。ペース的にもこの馬のベストポジション。3コーナーでジョーロノを交わし先頭。4コーナーでティーズダンクに交わされて劣勢に追い込まれましたが、イン粘りで3着。上位2頭には完全に力負けですが、現状でのベストパフォーマンス。

4着 グレンツェント
 この日はマイナス1キロの473キロ。近走はコンスタントに470キロ台。状態はすこぶる安定。レースは懸念したようにテンに置かれて内9番手から。最終コーナーでは5番手まで押し上げましたが、終いは一杯一杯。アマネラクーンにハナ差でも先着したのはせめてもの意地。現状千四では厳しい。

5着 アマネラクーン
 この日はマイナス2キロの517キロ。馬っぷりでは歴戦の古豪にヒケを取らず注目の一戦。レースはこのメンバーのペースには追走に手こずり外8番手から。道中の追い上げもはかどらず4コーナーでもまだ中団。終い内目を突いて差を詰めグレンツエントにハナ差まで迫ったところがゴール。自分の時計では駆けており、さすがにこの相手に斤量差なしは厳しかった。当然次走は注目だし、レースぶりからもう少し距離があった方がいいのでは。

12着 アランバローズ
 この日はプラス9キロの454キロ。馬体を増やして落ち着きもあり悪くありません。レースは左海騎手が気合をつけて行ったものの、案外ダッシュが利かずジョーロノ、ベストマッチョの間に入る感じでリズム? 勝負処で早々に気力が萎えて結果は大差の殿リ負け。今回に関しては基準外とみるべき。

第72回 全日本2歳優駿(Jpn1)

【予想】
◎アイスジャイアント
〇シルトプレ
▲コンバスチョン
△ナッジ
△ドライスタウト
△セキフウ
△カイカノキセキ

 ダッシュ利かず後方に置かれながら豪快に差し切ったJBCのアイスジャイアント。混戦に乗じたのは確かでも、僅か2戦目であの勝負強さは見上げたモノ。小回りコースへの対応カギでも地力信頼。ただし混戦は確か。

【レース】
 Cデムーロ騎乗のカイカノキセキがハナに行ってドライスタウト、ノブレスノアの並び。直後にコンバスチョン、プライルード。シルトプレ、アイスジャイアントは後方から。ペースは平均。抜群の手応えで3、4コーナー先頭に立ったドライスタウト。コンバスチョンも追い上げを図りましたが、これを難なく振り切ってドライスタウトが無傷でタイトルを奪取しました。

【上位馬の寸評】
1着 ドライスタウト
 この日はマイナス4キロの520キロ。抜群の馬っぷりで悠然とパドックを周回する姿に大物感。レースは出たなりで逃げ馬マークの2番手から。道中の折り合いスムーズ。3,4コーナーで無理なく先頭を奪って直線へ。2着馬が一瞬迫ってくる気配もありましたが、まずは危なげない勝利。脚抜きのいい馬場とはいえ時計優秀。なかなかのレース巧者。今後距離が延びた際は未知数ですが、3歳王者に相応しい実力。

2着 コンバスチョン
 この日はマイナス4キロの496キロ。程良い気合乗りで馬体フックラ好仕上がり。レースは前走の兵庫と同様にスタートひと息。ただし案外ペースが落ち着いたので即5番手へ。勝負処では3番手に上がって前を追う形。最後の直線は一旦迫るシーンもありましたが、最後は同じ脚になり2着。それでも3着を5馬身離して実力をアピールしました。

3着 プライルード
 この日はプラス2キロの486キロ。もうひと絞りといった体つきですが、活気があって好気配。レースは好スタートから馬なりで内6番手。前走の兵庫に比べると慎重な運び。それでも勝負処では4番手に上がり前を追う態勢。結局離された3着に終わりましたが、自身の力は存分に発揮しました。馬体からは伸びシロ十分だし、基本は短距離向きか。

4着 セキフウ
 この日はマイナス10キロの462キロ。見た目にやや減ったかなという体つき。レースは出たなりに中団9番手から。勝負処から徐々に押し上げて4コーナー大外。ジリジリ差を詰めて4着ならマズマズ。一応格好はつけました。

5着 シルトプレ
 この日はプラス6キロの462キロ。馬体増好感。フックラ映して好仕上がり。レースはスタート直後にぶつけられて置かれる形。内11番手を進み、道中は内々進出。最終コーナーでは6番手に上がり、直線も内目を突いて5着。上位陣には力負けですが、まともなら3着くらいはあったかも。

9着 アイスジャイアント
 この日はプラス5キロの497キロ。均整の取れた好馬体に適度な気合乗り。レースはJBCと同様にダッシュ利かず後方12番手から。向流しでは一瞬追い上げるシーンもありましたが、行きっぷりが思わしくなく全く見せ場なしの9着。JBCがタフな門別千八のサバイバル戦に対し、今回は小回り川崎千六、先行ペースの高速決着。状況の変化に対応できませんでした

第13回 勝島王冠(S2)

【予想】
◎ゴールドホイヤー
〇ワークアンドラブ
▲フィアットルクス
△エルデュクラージュ
△トランセンデンス
△セイカメテオポリス
△リッカルド

 斤量比較と距離からどうかとみていたサンタアニタトロフィーで切れ味鋭く肉薄したゴールドホイヤー。常識に掛からないタイプとはいえ、過去重賞3勝とベストの千八なら、体調アップも加味して◎。逃げるワークアンドラブ本線。

【レース】
 笹川騎手が気合をつけてワークアンドラブの逃げ。ノーブルサターン、フィアットルクスと続いて内にトランセンデンス。その外にリコーワルサー。中団にコズミックフォース、セイカメテオポリス、リッカルド。アングライフェン、ゴールドホイヤーは後方から。ペースはスロー。意外にワークアンドラブのスピードの乗りが悪く、3、4コーナーでは早くも吸収される格好。フィアットルクス、リコーワルサーが抜け出し、4コーナーではリコーワルサーが単騎先頭。粘り込みを図りましたが、4コーナーで3番手に押し上げたコズミックフォースが終いも脚を伸ばして1着ゴール。

【上位馬の寸評】
1着 コズミックフォース
 この日はプラス3キロの475キロ。馬体をフックラ映して好調。レースは好スタートから出たなりに外7番手から。流れに沿ってマクり上げ4コーナーでは3番手。長く脚を使ってキッチリ差し切りました。年齢の割にレース数を使っておらずまだ伸びシロがありそう。

2着 リコーワルサー
 この日はプラス4キロの498キロ。もうひと気合という感じもしましたが、仕上がり自体は良好。レースは真島騎手が多少気合をつけて外6番手。ペースが遅いので抑え切れない手応え。勝負処からマクって出て4コーナー先頭。粘り込みを図りましたが、遅くも競り負け2着。道営未勝利での返り咲きで半信半疑も面もありましたが、衰えぬ力量をアピール。

3着 アングライフェン
 この日はプラス1キロの492キロ。馬体スッキリ好仕上がり。ややテンションは上がり気味でもむしろ活気があっていい感じ。レースは出たなりに内10番手を抑え気味に追走。4コーナー手前からマクり上げて大外へ。際どく詰めて3着は展開を考えれば上等で、高齢でも大きな衰えなし。

4着 セイカメテオポリス
 この日はプラス23キロの537キロ。戻した分もありますが、やや余裕の造り。レースは馬の気に任せて内8番手から。置かれるのが懸念も、ペースが緩いので楽に追走。最後の直線は内から脚を伸ばし接戦の4着。古馬相手にこの競馬ができたのは収穫。

5着 トランセンデンス
 この日はマイナス8キロの473キロ。馬体減でも許容範囲で順調。レースは好スタートを決めてその気になればハナにでも行ける勢い。控えて内4番手を進み、道中の折り合いスムーズ。最後の直線も内を突いて目イチの競馬で5着。この形ならもう少し上が欲しかった。

6着 フィアットルクス
 この日はプラス3キロの518キロ。気合乗り十分の好馬体。レースは本橋騎手が気合をつけて外3番手から。勝負処から動いて3、4コーナーでは先頭に立つ勢いでしたが、同じく動いたリコーワルサーに脚いろ劣勢。4コーナーで先頭を譲り、あとはイン粘り。接戦とはいえ6着に終わりました。若干勢い下火か…。

8着 ゴールドホイヤー
 この日はマイナス4キロの496キロ。体つきがスッキリして適度な気合乗り。レースは出たなりに外11番手から。ただしペースの割に道中の反応が案外。ポジションを上げることなく大敗。気分が乗らなかったということか…。

12着 ワークアンドラブ
 この日はプラス14キロの478キロ。遠征で減らした分を戻して好仕上がり。レースは笹川騎手が気合をつけて先手主張。ペースを落として逃げたというよりもスピードの乗りがひと息で終始突かれる形。3コーナー手前では既にステッキが入りピンチ。早々に交わされて沈みました。千六ベストは確かですが、今後に不安を残す内容。

第67回 クイーン賞(Jpn3)

【予想】
◎リネンフラッシュ
〇プリティーチャンス
▲ウェルドーン
△サルサディオーネ
△ダイアナブライト
△エリザベスタワー

 JBCはスタートひと息でやや挟まれ気味になり若干後手を踏んだリネンファッション。ここはサルサディオーネの逃げをマークして抜け出しに期待。プリティーチャンス本線。

【レース】
 例によって好スタートを決めたサルサディオーネの逃げ。外に回して2番手にリネンファッション、ウェルドーンの並び。その内にエリザベスタワー。ダイアナブライトが続いて外からプリティーチャンスが進出。緩みないラップを刻んだサルサディーネの逃げは快調。追い駆けた2頭が手応え怪しくなり、代わって内からダイアナブライトが2番手。最後の直線は2頭のデッドヒート。一旦は振り切った感のあったサルサディオーネをクビ差捕らえてダイアナブライトが1着。

【上位馬の寸評】
1着 ダイアナブライト
 この日はマイナス4キロの444キロ。数字以上に馬体をフックラ映して好仕上がり。チーク着用。レースは好スタートから出たなりに内6番手から。向流しに入ると手応え良く内々をスルスル進出。4コーナーでは内2番手へ。最後の直線は外に持ち出してサルサディオーネを猛追。執拗に粘る相手をゴール前クビ交わしました。前走のレディスプレリュードの内容からは入着ラインとみていましたが、予想を上回る実力。脚抜きのいい馬場も合っている感じ。

2着 サルサディオーネ
 この日はプラス3キロの524キロ。馬体をキープして落ち着きもありハイレベル安定。レースは好スタートを決めて無理なくハナ。この馬本来の緩みないラップを刻んでの逃げ。勝負処から後続を引き離しにかかり、2馬身リードして直線へ。逃げ切り態勢にあったところ、馬体を離して追い込んで来た勝ち馬に惜しくもクビ交わされましたが、斤量差を考えれば地力を示した2着。

3着 プリティーチャンス
 この日はプラス4キロの468キロ。前走の馬体を維持して適度な気合乗り。レースはスタート直後に隣のハピネスマインドと接触しましたが、大過なく外8番手から。向流しに入ると進出開始。最終コーナーでは離れた5番手。3着に食い込んで面子は保った形。みやこSの内容からはもう少し走って良さそうですが、高速決着への対応に苦労した様子。

4着 ディアリッキー
 この日は増減なしの492キロ。ややテンションが上がり気味でも馬体減りなく順調。レースはヤンワリ出て後方9番手から。徐々に進出して4コーナー6番手。流れに沿った競馬で4着。軽量とはいえこのメンバーで善戦できたのは次に繋がりそう。

5着 サルサレイア
 この日は増減なしの498キロ。馬体をフックラ映して好調。レースは出遅れて内9番手から。流れに乗って内から差を詰めて5着は、この馬のこれまでの実績、力量からはほぼ妥当な結果。

8着 リネンファッション
 この日はマイナス5キロの456キロ。決して細目感はなく順調。レースはサルサディオーネに行かせて外に切り替え2番手は想定通り。ジカ付けの形。ただしピッチを緩めない逃げの追走に手を焼き勝負処での手応えひと息。4コーナーでは内からダイアナブライトに交わされピンチ。よもやの離された8着。少々不可解な敗戦。

10着 ウェルドーン
 この日はマイナス15キロの495キロ。それほど細くは映りませんが気配今イチ。レースは武豊騎手が多少気合をつけて外3番手。この馬のポジションで進め4コーナーでは2番手に上がりましたが、最後の直線はサッパリ伸びず。調整に誤算があったのか…。

第42回 浦和記念(Jpn2)

【予想】
◎メイショウカズサ
〇ウェスタールンド
▲タービランス
△ヴェルテックス
△アメリカンフェイス
△メイショウダジン

 脚抜きのいい馬場が合うとしても、プロキオンSに続いて白山大賞典でもレコードVは価値が高いメイショウカズサ。モマれると大敗も背中合わせだが、ここもメンバー的にスンナリ逃げられそうなので、時計勝負で問題なくイケるとみました。相手も順当にウェスタールンド、タービランス。

【レース】
 内からメイショウカズサがハナに行ってメイショウダジン、ヴェルテックス、アメリカンフェイスの並び。直後にタービランス。ウェスタールンドは例によって後方から。早々に隊列が決まってスローペース。残り800から徐々にペースアップしたメイショウカズサはリードを広げて2馬身差で直線へ。全く付け入る隙を与えず人気に応えました。渋く脚を伸ばしたタービランスが2着。

【上位馬の寸評】
1着 メイショウカズサ
 この日はマイナス8キロの469キロ。馬体減でもフックラ映して好調キープ。レースは川田騎手が気合をつけてハナ。大逃げも想定されましたが、意外に後続を引き付けての溜め逃げ。向流しに入ると、残り800から機敏にペースアップして後続3馬身ほどリード。4コーナーでも2馬身差。そのリードを保って危なげなく1着ゴールを駆け抜けました。完全な勝ちパターン。

2着 タービランス
 この日はマイナス5キロの538キロ。気合乗り十分の好馬体は健在。レースは笹川騎手が気合をつけて外5番手から。緩ペースに余裕を持っての追走。3、4コーナーでは内3番手に進出して前を追う形。最後の直線は外から差を詰めて2着。勝ち馬は別にして、昨年先着を許したウェスタールンドには雪辱して衰えぬ力量をアピール。

3着 ヴェルテックス
 この日はマイナス2キロの516キロ。さすがにJRAオープンという馬っぷり。レースは横山騎手が気合をつけて内3番手から。勝負処からメイショウカズサを追って離れた2番手へ。2馬身差で直線に向きましたが、最後はタービランスに差し込まれて3着。勝ちに行く競馬でこの結果は納得。

4着 ウェスタールンド
 この日はマイナス7キロの477キロ。高齢9歳ですが、馬体の張り良く好調。レースは出たなりに外8番手から。強敵の単騎逃げを意識して通例より早目に動いて向流しでは6番手。最終4コーナーでは5番手に取り付きましたが4着止まり。展開負けは否めませんが、さすがに突き抜けるパンチ力は失せたか…。

5着 メイショウダジン
 この日はマイナス11キロの469キロ。これは絞ってきた分か。気合も乗って悪くありません。レースは幸騎手が気合をつけて2番手。積極的に運びましたが、勝負処で追走が厳しくなりポジションを下げて掲示板確保がやっと。力通りでしょうか。

第54回 ハイセイコー記念(S1)

【予想】
◎ママママカロニ
〇ノブレスノア
▲ミゲル
△カイル
△ジュンブルームーン
△フォラステロ
△サブノリョウマ

 3連勝目のゴールドジュニアで古馬A級レベルの快時計を叩き出したママママカロニ。川崎千五にも対応してハイセンスぶりをアピール。他とは完成度が違い快進撃が続くとみました。逃げ有力ノブレスノアが相手本線。

【レース】
 ノブレスノアが定番の逃げ。他に主張する馬がおらず、早々にペースが落ち着いて意外なスローペース。ミゲル、サブノリョウマ、フォラステロの並びでスタート躓いたママママカロニは後方から。完全な先行ペース。一旦は先頭に並びかけようとするミゲルを振り切ってノブレスノアが1着ゴール。ママママカロニは追い込み及ばず4着。

【上位馬の寸評】
1着 ノブレスノア
 この日はプラス1キロの480キロ。キリッと引き締まった体つきで好調キープ。レースは他に主張するモノがおらず持ったままでハナ。39秒2~52秒1の超スローペース。道中も平穏な流れで完全に上がりの競馬。最後の直線は一旦ミゲルに並びかけられましたが、二の脚を繰り出して1着ゴール。展開に恵まれたとはいえ、地力を示しました。

2着 ミゲル
 この日は増減なしの471キロ。前回大井を使った際は休み明けで馬体を減らしてきましたが、今回はキープできて程良く気合も乗って好気配。レースは出たなりに2番手からでスローペースに折り合いもスムーズ。後方から突かれることもなく終始自分のペース。最後の直線では一旦ノブレスノアに並びかけるシーンもありましたが、同じ脚になり惜しくも2着。力通りの競馬。

3着 カイル
 この日はプラス1キロの456キロ。他地区遠征を挟んでも450キロ台を維持して状態安定。レースは左海騎手が多少気合をつけて内6番手から。勝負処から内々進出して5番手。最後の直線は外に持ち出して3着。流れに乗って目イチの競馬。

4着 ママママカロニ
 この日はプラス1キロの435キロ。川崎に遠征後ですが、馬体をキープして好気配。レースはスタート躓いて後方10番手から。インに控えましたが。予想外の緩ペースで展開がバラけず終始前が壁で最悪の形。3、4コーナーで外に持ち出し最後の直線は大外から差を詰めてきましたが時すでに遅し。後に骨折が判明したようで、その影響があったのかもしれませんが、今回に関しては全く基準外。

5着 ミスターブラスト
 この日は増減なしの458キロ。ややテンションが上がり気味でしたが、いつも通りの気配で順調。レースは出負けして後方12番手から。腹を括った待機策。内に固執してママママカロニが外に切り替えた隙を突いて更に内々進出。最後の直線も内を狙って5着。正味千六を走って目イチの競馬ですが、メンバー最速の脚を繰り出した点は評価。

第32回 ロジータ記念(S1)

【予想】
◎ケラススヴィア
〇カイカセンゲン
▲カルフレグランス
△ウワサノシブコ
△ハピネスマインド
△ディアリッキー
△ティーズアレディー

 牡馬相手のサバイバル戦はさすがに分が悪かったダービーグランプリのケラススヴィア。既に勝負付けが済んだ牝馬同士で同じ54キロなら、スンナリ先行して順当に勝てるとみました。叩いたカイカセンゲンが相手本線。

【レース】
 好スタートからケラススヴィアが先手を主張して2番手にウワサノシブコはほぼ想定通り。プレストレジーナ、ディアリッキーと続いてその外にハピネスマインド。カイカセンゲン、カルフレグランスは中団外。イヤサカ、クレモナは後方から。ペースは平均。終始ケラススヴィアをマークして進んだウワサノシブコが半馬身差で直線へ。残り100で競り勝ち先頭に立ちましたが、4コーナー3番手に取り付いたカイカセンゲンの末脚が上回り1着ゴール。混戦の3番手争いにはイヤサカが浮上。

【上位馬の寸評】
1着 カイカセンゲン
 この日はマイナス10キロの468キロ。叩いてここ照準にキッチリ仕上げてきた感じ。細目感はありません。レースはスタートひと息。張田騎手が気合をつけて外9番手から。向流しでは5番手に進出。更に追い上げを図り4コーナーでは3番手グループの一角。息の長い末脚を繰り出し、ゴール前でウワサノシブコを交わして1着ゴール。母子制覇を果たしました。正に素質開花で、今後古馬相手でも楽しみ。

2着 ウワサノシブコ
 この日はマイナス2キロの448キロ。前走から大きな変化はありませんが、馬体をキープして順調。レースは好スタートから2番手。逃げるケラススヴィアにジカ付けの形で真っ向勝負。2周目勝負処からは半馬身差で相手にプレッシャー。かなり追って追走しながら最後の直線では競り勝って一旦先頭。惜しくもカイカセンゲンに差し込まれましたが、正に渋さ満点で中身の濃い2着。

3着 イヤサカ
 この日はプラス5キロの476キロ。馬体をフックラ映して好調そのもの。レースはヤンワリ進めて後方12番手から。向流しでは外8番手。最終4コーナーではまだ前とかなり差がありましたが、上がりのかかる混戦に乗じて3着。トライアルでは先行して甘くなりましたが、差しに構えて味な競馬。

4着 ハピネスマインド
 この日はマイナス5キロの430キロ。特に変わらず前走並みの仕上がり。レースは小杉騎手がかなり気合をつけて外5番手から。向流しでは外6番手を追って追走。最後の直線は外から詰めて4着。なかなか見処のある走り。古馬の強豪相手に揉まれて地力強化は確かだし、長目の距離は合っていそう。

5着 クレモナ
 この日はプラス11キロの482キロ。ややコロンとした体型。気合乗りもひと息で気配は目立ちません。レースは後方11番手からの競馬。勝負処から追い上げを図り大外詰めて5着。展開に乗じた感もありますが大健闘。

10着 ケラススヴィア
 この日はプラス1キロの444キロ。小柄な馬体をフックラ映して春当時と変わりません。レースは好スタートから予想通りに森騎手がハナを主張。前半36秒9~51秒0は、関東オークスの37秒4~50 秒5とほぼ同じペース。勝負処からウワサノシブコに突かれて息の入らない流れになったのは確かですが、これに競り負けて馬群に吸収されたのは案外。レースの勝ちタイムは2分18秒台を想定していたのが20秒7。力を発揮できていないのは明らかで、遠征で過酷な競馬を強いられた影響があったか…。

第21回 ローレル賞(S2)

【予想】
◎レディオガガ
〇プラチナプライド
▲スティールルージュ
△クライオブデライト
△カーロデスティーノ
△ジョーストーリー
△コーミズアムール

 抜群のスタートセンスを武器に難なくハナに行き2連勝のレディオガガ。今回は他に速い馬がおりハナは微妙でも、番手競馬にも対応可能とみて信頼。ただし、波乱含み。

【レース】
 無理なくジョーストーリーがハナに行って外2番手にスティールルージュ。内3番手にレディオガガが控えてその外にピンクプラム。直後にプラチナプライド。ペースは平均。3コーナーから前2頭が後続を大きくリード。ジョーストーリーが1馬身リードして直線に向き振り切りにかかりましたが、渋太く食らい付いたスティールルージュが残り100でこれを交わして1着ゴールを駆け抜けました。外伸びたプラチナプライドが2着。

【上位馬の寸評】
1着 スティールルージュ
 この日はマイナス3キロの465キロ。数字以上に大きく見せる好馬体。レースは好スタートからジョーストーリーに行かせて2番手に控える作戦。勝負処から2頭で後続を大きくリード。一旦は振り切られそうになりましたが、1馬身差で直線へ。手応えの割に渋く脚を伸ばして1着ゴール。距離がどうかの懸念もありましたが、レベルの高い道営で培った地力をアピール。

2着 プラチナプライド
 この日はマイナス8キロの464キロ。正直もう少し馬体を増やして欲しかったですが、細目感はなくキッチリ仕上げてきた感じ。レースは御神本騎手が気合をつけて内5番手から。勝負処でかなり水を開けられて手応えも今ひとつでしたが、上がりのかかる競馬に乗じて肉薄の2着。スケールは感じませんが、距離延びて良さそうなタイプ。

3着 ジョーストーリー
 この日はマイナス2キロの460キロ。もうひと絞りといった感じですが、気合が乗って毛ヅヤも良く好仕上がり。レースは馬なりでハナ。終始スティールルージュのマークを受ける形。勝負処から2頭で後続を離し、一旦は振り切るシーンもありましたが、最後は相手の地力に脱帽。プラチナブライトにも差し込まれて3着に終わりました。非凡なスピード能力を武器に今後も楽しみ。

4着 コーミズアムール
 この日はマイナス4キロの408キロ。仕上がり切った馬体でややテンションが上がり気味。レースは離れた中団のインで折り合う競馬。徐々に押し上げ外詰めて4着は、上がりのかかる展開に乗じたとはいえ大健闘。

5着 ピンクプラム
 この日はマイナス5キロの432キロ。あまり気合を表に出すタイプではなく、パドックでの気配は目立ちません。レースは好スタートから出たなりに外3番手から。3コーナーあたりから前2頭に離されて厳しい状況。大きくは崩れず5着に残ればマズマズか。

6着 レディオガガ
 この日はプラス4キロの487キロ。馬体をフックラ映して集中力も保ちデキキープ。レースは隣の馬の出脚が速かったので、無理をせず内3番手に控える競馬。勝負処から前2頭に置かれて離れた3番手を追って追走。最後の直線は外に持ち出しましたがサッパリ伸びませんでした。初めてハナに行けない競馬で試練。次回で改めて真価を問いたい。

7着 カーロデスティーノ
 この日はマイナス7キロの419キロ。前走に続いての馬体減ですが、それほどの細目感はなくマズマズ。レースは川島騎手が気合をつけて外8番手から。大外枠もありますが、メリハリのない競馬で終了。今回は諸々条件が厳しかったか…。